7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:16:24.95 ID:rVNZ4GiQo
――こんな気まずそうな空気で話をしたいのではない。私はあの頃の櫻子と、昔のようなやりとりがしたいのだ。元気に満ち溢れた櫻子を、隣で見守るような……
今日偶然出会えたことを無下にしてはいけない。これはチャンスだ。
8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:16:53.40 ID:rVNZ4GiQo
「もう二月だねぇ」
「ええ、寒いですわね」
「雪もまだ溶けないの」
9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:18:00.37 ID:rVNZ4GiQo
「さ、櫻子に?」
「さっきお話したの。楓も大きくなったからお料理とかお菓子作りとかいっぱいお勉強して、櫻子おねえちゃんに作ってあげるねって」
「……!」
10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:18:52.08 ID:rVNZ4GiQo
〜
「あっ、ひま姉!」
11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:19:19.36 ID:rVNZ4GiQo
「今は何かやってたんですの?」
「え……っと、宿題」
「え!? あなたが自分から宿題!?」
12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:20:18.47 ID:rVNZ4GiQo
『櫻子ー! ごはんできたー!』
「あっ……うん! 今いくー」
「あらもうこんな時間……長居はしないって言ったのにごめんなさい。私そろそろ戻りますわ」
13:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:21:22.09 ID:rVNZ4GiQo
〜
お菓子作りの材料などを買う行きつけのお店。
14:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:21:50.37 ID:rVNZ4GiQo
〜
「2月14日……あっ」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:22:35.07 ID:rVNZ4GiQo
〜
「おいしい……!」
16:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:23:48.30 ID:rVNZ4GiQo
数秒ののち櫻子は予定を確認するため、思い出したかのように携帯を取り出した。バイトも部活もない今の櫻子がそれでも予定を確認するのはもしかして先約がいるからではないだろうか……少しだけ心配になったところに口を出したのは花子ちゃんだった。
「櫻子はどうせ予定なんか何もないでしょ。久しぶりにひま姉とどこか行って来れば?」
17:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:24:54.18 ID:rVNZ4GiQo
「あ、ありがとう……まさかOKされるとは……」
「な、なんだよ……そっちはわざわざこれ言うために来てくれたんでしょ?」
「そうなんですけど、当初の予定……あ、いえ……なんでもありませんわ」
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