77: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/18(水) 23:58:38.43 ID:opLhvimn0
 「凛、遅くなって、ごめん」 
  
 口から出たのは、今の今まで見舞いに来なかったことの謝罪だった。 
  
 それ以上に言葉が見つからなかった。 
78: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/19(木) 23:07:07.83 ID:FeijHWiK0
 今俺は、加蓮に会っている。 
  
 何をしているかというと、説教である。 
  
 いい大人が、女子高生に。 
79: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/19(木) 23:52:00.45 ID:FeijHWiK0
 「ほぼ脅迫だよこれ……」 
  
 そう小声で呟いた。 
  
 しかし加蓮はそれを聞き逃してはくれなかった。 
80: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/19(木) 23:55:54.66 ID:FeijHWiK0
 「それじゃあ、話を戻すけど、テレビ局のディレクターさんとかと話す時に、無理にしっかりした話し方をするんじゃなくて、自分が思う担当の子のいいところをたくさん言うほうがいいと思うよ。無駄にご機嫌取ったりしようとしても、プロデューサーさんのコミュ力じゃ無理でしょ?」 
  
 「もう少し言葉を選んでくれ、傷付く。でもまぁ、言ってることは間違ってないかもしれないな。これからしばらくは島村卯月と本田未央の担当をやるんだ 
 が、その時に試してみるよ」 
  
81: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 20:16:06.60 ID:htc6S+ds0
 今日か明日までには終わると思います。 
 長々と続けてきましたが、もう少しお付き合いしてくれると幸いです。 
82: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 21:56:07.89 ID:htc6S+ds0
 「えと、今日から2人のプロデューサーになります。よろしく」 
  
 俺は二人に初めての挨拶をした。 
  
 顔を合わすことはあれど、話すことなど無かったのだ。 
83: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 21:58:52.15 ID:htc6S+ds0
 「えぇ〜、いいよいいよ、私、実は前のプロデューサー苦手でさぁ」 
  
 そう言いながら腕を組み、ウンウンと頷く未央。 
  
 「えぇ、未央ちゃん。思ってても口に出しちゃ駄目ですよぉ」 
84: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:01:21.80 ID:htc6S+ds0
 「そう、だよね、しぶりん、ずっと目を覚ましてないもんね。私も、その話を聞いたときは目の前が真っ暗になったよ」 
  
 「私も凛ちゃんが事故にあったって聞いて、とても悲しかったです」 
  
 「そうだよな、俺なんか、あまりのショックに3日間家の寝室に引きこもってたんだから」 
85: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:51:22.55 ID:htc6S+ds0
 次の日、俺は約1年振りに、通常の時間で出社した。 
  
 今までのように、書類を押し付けられることも無くなったからだ。 
  
 しかし、その押し付けられた書類も、途中からは半ば無理矢理やりがいだ、と思い込むようになっていたが。 
86: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:52:31.40 ID:htc6S+ds0
 「準備できたから始めるよー」 
  
 2人の戦いが始まった。 
  
 が、すぐに勝負がついた。 
87: ◆eO0MHGE6wPTj[saga]
2015/11/20(金) 22:53:16.79 ID:htc6S+ds0
  
 「うーん、そろそろ動き時かな?」 
  
 そう言って、未央が取ったのは2つ。 
  
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