過去ログ - ――――きっと、あの出会いは運命だった【モバマス】
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◆Rin.ODRFYM
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2016/08/10(水) 01:04:55.85 ID:ilWf3jvHO
本来、ボクは“ご主人様”みたいなものを持つ予定はなかったんだ。
ボクを使う人とボクとの関係は基本的に1回限り。
多くても片手で足りるくらいの数が関の山だ。
まぁでも、それはボクに限った話じゃなくて、ボクの仲間はだいたいそんな感じの生涯を送ることが多い。
乱暴に扱う人もいるから寿命は長くてせいぜい3年か4年。
メーカー希望小売価格にして4000円ちょっとの消耗品だ。
そうだね。ボクについてはこんなところだ。それ以上でもそれ以下でもない。
だから、長々とボクについて語ってもつまらないだけだし、ある女の子の話をしようか。
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2
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:07:51.41 ID:itJi5WEx0
ボクがあの子と出会ったのはいつだったかな。
そうそう、朝と夜は寒くて昼は暑い。そんな中途半端な季節だった。
以下略
3
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◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:09:02.25 ID:itJi5WEx0
◆ ◇ ◆ ◇
以下略
4
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◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:10:13.68 ID:itJi5WEx0
ピリッとした空気の中凛ちゃんとオーナーがボクのいるステージに上がってくる。
「マイクはワイヤレスじゃなくてスタンドマイクでよかったんだっけ?」
以下略
5
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◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:10:40.46 ID:itJi5WEx0
そして、ボクの身長が彼女の口の高さに合うとマイクのスイッチがオンになった。
「軽く声出してみて」
以下略
6
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:11:18.10 ID:itJi5WEx0
曲とほぼ同時に力強い歌い出し。
それと共に右手を天へと掲げ開いた掌を握りゆっくりと下ろす。
同じように今度はそれを両腕で行い、またしてもゆっくりと下ろす。
その直後、すぐさま左手を腰にあてがい、右手を右方向に突き出して人差し指で斜め上を示す。
以下略
7
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:16:35.65 ID:itJi5WEx0
凛ちゃんがダンスが苦手であると察しがついた理由は2つ。
1つは振付のほとんどが上半身、それも腕のみで構成されており下半身が使われていないこと。
そう、彼女はその場でステップを踏むことすらしていなかったのだ。
以下略
8
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:17:08.56 ID:itJi5WEx0
リハを終えると、凛ちゃんの元へプロデューサーがやってくる。
「お疲れ様。うん、この調子なら問題なさそうだね」
以下略
9
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:18:13.47 ID:itJi5WEx0
プロデューサーと凛ちゃんが帰った後、しばらくしてスタッフ達も片付けを終え帰路に着く。
「あの子は有名になるね」
誰も居なくなったフロアのステージの縁にどさっと腰掛けながらオーナーはそう言った。
以下略
10
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:18:42.35 ID:itJi5WEx0
* * *
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11
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:20:07.34 ID:itJi5WEx0
「ふぅー、こんなとこか」
額に汗を浮かべ、満足げな表情でオーナーは大きく伸びをする。
以下略
12
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:21:09.83 ID:itJi5WEx0
そんな束の間のブレイクタイムの後、ぞろぞろと他のスタッフも出勤してきた。
「はよざーっす」
以下略
13
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:21:37.94 ID:itJi5WEx0
出勤してきたスタッフ達は各々の持ち場をいじり出す。
事件が起きたのはそんなときだった。
「大変です! すげぇ人だかりがウチの前に!」
以下略
14
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:22:05.07 ID:itJi5WEx0
うちの前の人だかりは今日のライブのチケットを求めて来た客だった。
「…ったく。完売だよ、完売」
以下略
15
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◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:25:09.71 ID:itJi5WEx0
それで、うちにお客さんが殺到した理由は、ゲリラライブの締めくくりに
凛ちゃんが「実は人前で歌うのはこれが初めてです。
そして、今日ちゃんとしたライブハウスでライブをやります。
心を込めて歌うので、どうか応援よろしくお願いします!」と言って
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16
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:26:12.42 ID:itJi5WEx0
「なるほど、ねぇ…」
「本当に申し訳ありませんでした。あんなに来てもらえるとは…」
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17
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◆Rin.ODRFYM
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2016/08/10(水) 01:27:03.42 ID:itJi5WEx0
凛ちゃんにとってこの1時間が短いものであったか長いものであったかは分からないけれど、
とうとう開場の時間がやってきた。
列の形成や入場の案内、それから手荷物検査は凛ちゃんのプロダクションが用意したらしい人間がテキパキとこなし
以下略
18
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◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:27:29.29 ID:itJi5WEx0
安っぽいブザーが定刻を告げると、ステージが照明で照らされる。
黒のドレスに身を包んだ凛ちゃんが現れると客席からはまばらな拍手が起こった。
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19
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◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:30:12.46 ID:itJi5WEx0
掴みは上々。
凛ちゃんの力強い歌声でお客さんの心を引き込むことに成功したようだった。
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20
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◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:30:39.06 ID:itJi5WEx0
* * *
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21
:
◆Rin.ODRFYM
[saga]
2016/08/10(水) 01:31:22.99 ID:itJi5WEx0
しばらくして、うちの前まで凛ちゃん達を見送りに行ったオーナーが戻ってくる。
「さぁて、腹も減ったし帰るかな」
以下略
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