過去ログ - 提督「傑作だなぁオイ。笑えるぜ」
↓ 1- 覧 板 20
17: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:49:59.74 ID:J1uwhgey0
一九〇〇。太平洋上。
月と星空が微かに照らす海上を、空母機動部隊は南鳥島へとひた走る。
赤城「最初の増援を断られてるのに、いきなりなにも言わずに送っても大丈夫でしょうか?」
18: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:50:43.69 ID:J1uwhgey0
一九二六。
爆雷を投射しながら相変わらずの全速で南鳥島へ向けて突っ走る。
すでにこの約三十分の間に八本の魚雷が発射されており、危うく春雨が当たりそうになった瞬間もあった。
19: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:51:25.77 ID:J1uwhgey0
飛んで火に入る夏の虫。
その虫は空母機動部隊。
このままいれば壊滅必至の状況で、活路を見出だすにはどうするか。
20: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:52:21.12 ID:J1uwhgey0
立て続けに二回も言葉を続けられて、提督は失笑してしまう。
提督「話が早くて助かる。俺が言いたかったのはその通りだ。頼むぞ、五月雨」
五月雨「任せてください。伊達に戦ってきてませんから」
21: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:52:57.53 ID:J1uwhgey0
二〇一〇。空母機動部隊。
所詮は潜水艦、ものの一時間程度で振り切ることは容易だった。
白露ら護衛の駆逐艦が、途中で勢い余ったのか水上航行を開始した十二隻の潜水艦を砲撃で直ちに撃沈した為、相当数が減っていると思われる。
22: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:53:58.97 ID:J1uwhgey0
さっきの戦闘でまともに応戦ができなかったことを考慮しているのか。
ならせめて不意打ちだけは喰らわないようにと、そういうことなのか。
赤城「でも、でもそれじゃ二隻であの中に突っ込むことになりますよ!」
23: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:54:42.28 ID:J1uwhgey0
二〇五〇。
白露「時雨っ、大丈夫っ?」
時雨「大丈夫じゃなくなったらちゃんと言うよ!っ、左舷後方から魚雷三!」
24: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:55:38.57 ID:J1uwhgey0
二二〇〇。補給部隊。
横須賀から出港して既に七時間が経過していた。
ずっと潜水艦に怯えていた速吸が、不安のあまりついに口を開いた。
25: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:56:28.35 ID:J1uwhgey0
二四〇一。太平洋上。
長良が二隻の駆逐艦と思しき影を14km先にレーダーに捉えたのは日付変更時刻を越えてすぐだった。
五月雨「戦艦ですか?」
26: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:57:22.83 ID:J1uwhgey0
遡上。
残りあと数隻になるまで敵潜水艦を追い込んだのだ。少なくなっても決して気を緩めずに戦い続けたのだ。
なのに、あと一歩及ばず、その瞬間は訪れた。
27: ◆cDyTypz3/.[saga]
2016/08/26(金) 20:58:12.26 ID:J1uwhgey0
心配のあまり寝られず、しかしそれは彼女達を信じていないということになるのではという思考の無限回廊へ入りかけたところで、扉が叩かれ、衛兵が入ってきた。
衛兵「舞鶴より連絡です。今、高知県近海を航行中とのことです」
提督「・・・ありがとう、下がってくれ」
71Res/83.94 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。