960:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:43:39.96 ID:mvxo5hdO0
 男達は一瞬にしてパニックに陥り、吉川に助けを求めるが、吉川が飛び込んだ池は蒸発して炎の海となっていた。 
  
 それを見た3人は絶望に染まる。 
  
 だが、その絶望の顔もつかの間、大男から聞える苦悶の声に目を向けると。 
961:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:44:36.96 ID:mvxo5hdO0
 離れた位置から見ていた和泉は吉川の動きを見て奥歯を割れるくらい噛み締めていた。 
  
 あの時考えた、凛の動きを見て考えてしまった思考をまた自分はしている。 
  
 自分よりもこの男のほうが上。そう考えてしまった和泉は、周りの炎の熱を凌駕する勢いで心身が煮えくり返っていた。 
962:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:45:47.50 ID:mvxo5hdO0
 「ゴ……はッ……」 
  
 和泉は確かに手ごたえを感じた。 
  
 剣を突き入れ、確実な致命傷を負わせた。 
963:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:46:16.30 ID:mvxo5hdO0
 太陽のごとき光源と熱量、数十メートル巻き込む炎の嵐が全てを飲み込みながら天を貫くように立ち昇る。 
  
 吉川の仲間の二人は一瞬で飲み込まれ、蒸発した。 
  
 一人だけ吉川の叫びに反応し、いち早く逃げ出したZガンを持った男も足が炎に巻き込まれ、その足は蒸発しその場に崩れ落ちた。 
964:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:47:08.18 ID:mvxo5hdO0
 和泉は感じた。 
  
 目の前に煌々と燃え上がる炎の嵐の中に何かがいる事を。 
  
 その何かは、徐々に形を作り出し、炎の中から現れ始める。 
965:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:47:56.35 ID:mvxo5hdO0
 雨が降りしきる戦場で和泉と吉川はその雨を蒸発させながら襲い掛かる炎を避け続けていた。 
  
 避けるたびに周囲は炎で包まれて、二人はどんどん追い詰められていく。 
  
 「どうした!! 逃げるばかりかハンター!!」 
966:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:48:40.54 ID:mvxo5hdO0
 吉川とは別方向に飛び出した和泉は体を捻り地面に着地する。 
  
 そして、自分の上空に気配を感じ剣を向けながら見上げた。 
  
 そこには空中に浮かぶ5人。 
967:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:49:08.56 ID:mvxo5hdO0
 凛「加蓮、私たちもあの人が目指してる場所……あの炎の海に行くよ」 
  
 加蓮「了解、アレは大分ヤバいね……ここにいてもピリピリと感じるよ」 
  
 凛「うん。卯月、未央、奈緒はそこにいて! あの炎、もしかしたらスーツでも防げない炎かもしれないから絶対に近づかないで!」 
968:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:49:42.24 ID:mvxo5hdO0
 吉川が地面をすべるように着地すると、後ろにZガンを構えた二人の男が目に入った。 
  
 玄野「お、おいッ! あんた、大丈夫か!?」 
  
 武田「怪我は……無い様だな」 
969:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:50:46.44 ID:mvxo5hdO0
 武田「銃を渡すから使ッてくれ」 
  
 吉川「断る」 
  
 玄野「はァ!? あんた何言ッてんだよ!?」 
970:名無しNIPPER[saga]
2016/11/13(日) 16:51:40.38 ID:mvxo5hdO0
 今日はこの辺で。 
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