42: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/23(日) 09:44:04.74 ID:uhMwzG8T0
とりあえずここまで。全体の三分の二は終わったので、夜には終わらしたい予定。
43: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/23(日) 23:57:26.16 ID:uhMwzG8T0
=・=
月が、出ていた。
黄色く欠けの無い月は、先ほど見た時よりも、さらにその輝きを増しているかのようにも見えた。
44: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:00:49.33 ID:s0PoLOR90
「どういうことですかね」
プロデューサーが、楓の隣にやって来て囁いた。
45: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:04:05.45 ID:s0PoLOR90
プロデューサーを見つめる楓の目は、今や好奇心でらんらんと輝いていた。
いや……単に屋台で飲んでいた、酒の酔いが回ってきているだけかも知れない。
46: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:06:02.69 ID:s0PoLOR90
=・=
「ささ、グイッと飲んめェ」
老人に勧められるままに、楓がお椀の中の液体を口に含む。
47: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:09:33.32 ID:s0PoLOR90
「グイッとな、グイッとよォ」
そう言って老人が指さすプロデューサーの持つお椀の上には、
いつの間にか楓の時と同じように、黄身のように丸い月が浮かんでいた。
48: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:11:02.41 ID:s0PoLOR90
人の体が空に浮き、水月(くらげ)のように漂うなんて。
そんなこと、現実的に考えてあり得ない……それは、誰だって知っているし、不可能だと頭でも理解はしている。
49: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:12:56.73 ID:s0PoLOR90
「凄いよね、不思議だよね。まさかこんなこと、あるなんて思わないよねー」
「き、君は、平気なの?」
50: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:15:14.56 ID:s0PoLOR90
ケラケラと陽気に笑い出した少女に、プロデューサーが少し不機嫌そうに聞く。
「大体、どうしてその……駆け落ちだなんて思ったんだい?」
51: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:17:09.14 ID:s0PoLOR90
===
――……どれくらいの時間が、経ったのか。
プロデューサーは自分の肩を揺すられて……ゆっくりとその目を開けた。
52: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2016/10/24(月) 00:18:54.24 ID:s0PoLOR90
――……ここは……ここは、何処だ?
目の前に立つ、せいぜい四十か五十の男は誰だ? カウンターの上に並んだ、このおでんの什器は一体どこから現れた?
あの少女は? 老人は? ニンジン酒は、甘ったるい黒蜜は、あの月見酒は一体何処に……。
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