117:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:03:31.04 ID:ksRT/02SO
アミ「あー……なんか分かるかも。
ゲームやっててめっちゃいいスコア出しても、一人じゃ嬉しさ半減だもんね」
マミ「だよねー。やっぱ協力プレイが楽しいよね!」
118:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:04:57.43 ID:ksRT/02SO
それからほどなくして、皆を乗せたバスは合宿所へと到着した。
荷物を置き、施設の説明を受けている間もアミたちは退屈することなく、
目を輝かせてすべてのスケジュールを心から楽しんでいるようだった。
そしていよいよ、合宿の初めのイベント、登山が始まった。
119:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:06:58.81 ID:ksRT/02SO
アミもマミも、この時ばかりは怪ロボットや黒い月のことなど忘れ、
ただの中学生として受けるべき楽しみを享受していた。
だが、忘れた時に限って事は起きるというのが、世の常である。
アミが何個目かの落ちている木の実をポケットに入れようとしたのと同時、
120:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:08:45.14 ID:ksRT/02SO
アミたち三人は今、たまたま前後の集団から離れており、周りには人影は見えない。
しかし少し前を教師が一人歩いていたはずだ、とヤヨイは慌てて駆け出そうとする。
が、それをまた慌てた様子でマミが止めた。
マミ「待ってヤヨイっち! 先生には……ううん、他のみんなにも、
121:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:10:21.81 ID:ksRT/02SO
マミ「ヤヨイっちはこのままなんにもなかったフリして山登り続けてて!
だいじょーぶ! まだ距離はあるし、バレる前にあっという間に倒して来ちゃうから!」
アミ「私たちのこと聞かれたら、テキトーに誤魔化しといてね!」
122:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:14:47.28 ID:ksRT/02SO
自分はアミとマミの友達――少なくともアミたちはそう思ってくれている。
しかしアミたちが自分を助けてくれることはあっても、
自分がアミたちの助けになれるようなことはほとんどない。
これで本当に、対等な友達だと言えるのだろうか。
123:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:16:04.10 ID:ksRT/02SO
・
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・
マミ「とどめだ! 行くよキサラギ!」
124:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:17:50.38 ID:ksRT/02SO
キサラギの腕を起点にして海水は渦を巻き、
超大型の竜巻のごとくあっという間に怪ロボットを飲み込む。
怪ロボットは瞬時にコントロールを失い、
渦からの脱出どころか体勢を立て直すことすらできない。
やがてその機体は音を立てて強引に解体され、
125:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:20:23.64 ID:ksRT/02SO
また前触れなく現れた蒼い鳥の姿、
そこから発せられる祖父の声に、アミとマミは同時に声を上げた。
マミ「ふーんだ、別にいいっしょ? 私たちだってもう中学生だもん」
126:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:22:49.74 ID:ksRT/02SO
ぐっと拳を握って力強く二人は言う。
そんなアミたちの様子を蒼い鳥は少しの間じっと見つめ、くちばしを開いた。
『そうか。わかっておればよい。……成長したな、お前たち』
127:名無しNIPPER[saga]
2017/01/23(月) 22:27:08.27 ID:ksRT/02SO
復帰が迅速であったこともあり、
幸いアミたちの不在は誰に気付かれることもなく無事に登山を終えることができた。
そうしていよいよ、アミたちの中で特に存在の大きかったイベントの一つ、
カレー作りが始まった。
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