過去ログ - 無尽合体キサラギ
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393:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:25:34.61 ID:NhytkIqso



――目を開けると、真っ先に青い空が目に入ってきた。
同時に記憶が蘇る。
以下略



394:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:28:52.45 ID:NhytkIqso
タカネ「貴女方は勝ち、私は負けた。
    結果がすべて……それで良いではありませんか」

これ以上何も答えることはないというように、タカネは目を伏せる。
しかしその肩が、ヒビキの言葉でぴくりと動いた。
以下略



395:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:33:09.77 ID:NhytkIqso
早口気味に発せられたタカネの言葉には、明らかな拒絶の意思があった。
だがヒビキには、それは『許される』こと自体を拒絶しているように聞こえた。

ヒビキ「……理由を聞いたからって、許せるかどうかは分からない。
   でも、知りたいんだ! だって、眠っている時のタカネはずっと泣いて……」
以下略



396:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:39:23.94 ID:NhytkIqso
マミ「それは……そうかもだけど……」

ミキ「それにミキだって、
   タカネが困ってるんだったら助けてあげたいって思ってるんだよ?
   まあ、もし本当に悪い人じゃなかったら、だけど」
以下略



397:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:43:19.51 ID:NhytkIqso
それからタカネはポツリポツリと語り始める。
自分の故郷がハルシュタインによって滅ぼされたこと。
最後まで抵抗を続けた自分に付き添い、ギリギリまで星に残り続けた妹が居たこと。
そして彼女が乗り込んだ脱出艇がハルシュタイン軍の追撃を受け、
宇宙の闇の中へと消えていったこと……。
以下略



398:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:47:13.83 ID:NhytkIqso
タカネ「ハルシュタインの持つ、時空と時間を超越する力……。
    それが完成されればまさに全知全能、それこそ神の如き力となり得るでしょう。
    『死者をも蘇らせることができる』とさえ、彼女は言ってのけました。
    その言が真か、それとも私を従わせるための嘘かは、わかりません。
    それでも私には……すがり付くしか、道はありませんでした。
以下略



399:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:50:59.01 ID:NhytkIqso
ヒビキ「なんでっ……なんで言ってくれなかったんだよ!」

タカネの隣についた膝の上で、ヒビキは拳を握って叫んだ。
その両目には涙が溢れ、強い怒りに歪んでいる。

以下略



400:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 20:57:15.28 ID:NhytkIqso
それは、アニマの巫女であるヒビキだから感じ取ることのできた、タカネの感情。
冷徹な仮面の下で自らを苛み続けた思い――
仇に従属しなければならない苦痛や
罪のない者を傷つける度に感じた胸を掻き毟られるような罪悪感。
タカネが堪えてきた感情が希照石を介してヒビキに伝わり、
以下略



401:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 21:00:51.32 ID:NhytkIqso
ヒビキ「違う! 方法はあるんだよ! 自分ならできるんだ!」

タカネ「……え?」

聞き間違いではないか。
以下略



402:名無しNIPPER[saga]
2017/02/12(日) 21:06:48.67 ID:NhytkIqso
ヒビキ「タカネはすごく苦しんでるし、反省してる!
    罰だって受けようとしてる! だから自分はもう、タカネを責めない!
    苦しんで、罰を受けたら、今度は救われたっていいはずでしょ!?」

侵略者から秘宝を守ろうとした時と同じように、
以下略



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