【オリジナル】「治療完了、目をさますよ」2【長編小説】
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121:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:34:33.72 ID:roP5EhAm0
「アンリエッタ。ここで俺が、君のことを愛していると言ったら。君はその引き金を引けるかな?」

小馬鹿にしたような邪悪な言葉に、ジュリアは目を見開いて怒鳴った。

「私を……私を弄んでたばかるつもり?」
以下略 AAS



122:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:35:05.68 ID:roP5EhAm0
「こんなの……こんなの……!」

ジュリアがヒクッ、と喉を鳴らした。
その泣き笑いのような歪な表情を作った顔が歪み……。
彼女の目から涙が溢れた。
以下略 AAS



123:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:35:39.69 ID:roP5EhAm0
頭を抑えて絶叫したジュリアを淡々と見下ろし、圭介は続けた。

「坂月だって、真矢だってそうだ。俺達……赤十字による第一実験体は、今も昔も只のモルモット。モルモットにはモルモット以外のレールを歩くことは出来ない。だって……モルモットなんだからな」
「…………」

以下略 AAS



124:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:36:14.57 ID:roP5EhAm0
「…………」

唖然として硬直しているジュリアに、圭介は続けた。

「だが俺は歳を取りすぎた。君もだ。手足がいる。俺の代わりに、悪魔に鉄槌を下す『カルマ』を持った道具が」
以下略 AAS



125:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:36:46.27 ID:roP5EhAm0
「分かるか、俺の気持ちが。俺の憎しみが。真矢を殺したクソガキを、あの悪魔を、俺は今までずっと育てていたんだ。ずっと守っていたんだ。俺の大事な真矢を奪ったあの外道を、俺は『治療』していたんだ」
「そんな……」
「だがもう十分だ。準備は整った。あいつは、もう逃げることは出来ない」

裂けそうなほど口を開いて笑い、圭介はポケットから両手を出して横に広げた。
以下略 AAS



126:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:37:17.66 ID:roP5EhAm0
「元老院……を……?」
「そのために汀を育てた。テロリストと戦わせた。あいつに治療の術を叩き込んだ。そうだ……アンリエッタ。これは最初から、そう、最初から……元老院と、俺の戦争だったんだ」
「まさか……」
「俺だよ。テロリストを動かして、マインドスイープを妨害していたのは。俺と、坂月だ」
「…………」
以下略 AAS



127:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:37:49.17 ID:roP5EhAm0
「テロで、どれだけの人が死んだのか……分かっているの……?」

小さな声で問いかけられ、彼は首を振った。

「興味もないからな。知らない」
以下略 AAS



128:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:38:17.95 ID:roP5EhAm0
しばらく圭介は嗚咽するジュリアを見下ろしていたが、やがてポケットからサバイバルナイフを取り出した。

「さて……」

それを逆手に持って、ジュリアに向き直る。
以下略 AAS



129:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:38:48.44 ID:roP5EhAm0
「それが……」

彼女はわななく手で床に爪を立てた。

「それが医者のやることなの……?」
以下略 AAS



130:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:39:22.07 ID:roP5EhAm0
「…………」
「俺はこれから君を殺す。その後ボタンを押す。君が俺を殺さない限り、俺はそれを実行する」

カラカラと空調の音が響いた。
ジュリアは震える手でハンドガンを拾い上げ、立ち上がった。
以下略 AAS



131:天音 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2017/05/23(火) 16:39:52.20 ID:roP5EhAm0
◇

「…………」

タバコをくゆらせたスーツ姿の男性が、苦々しげな顔で施術室の中に立っていた。
以下略 AAS



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