528: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:50:22.40 ID:EGYyJA4LO
2012年12月11日火曜日 午前8時 黒森峰学園
都市南東部、ブレスラウ地区の高台で審判の右手が挙がる。最後の戦いの始まりを告げる笛の音色は単調だった。たったこれだけで、何人もの命を吹き飛ばすゲームが幕を開けるのだ
529: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:50:55.49 ID:EGYyJA4LO
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530: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:51:35.48 ID:EGYyJA4LO
「……に、西住。正気か?」
「はい。私は至って正気です」
531: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:52:15.10 ID:EGYyJA4LO
「宇津木さんの件を忘れたわけじゃありませんが……西住隊長がそこまで言うなら、やってみましょう」
532: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:52:55.82 ID:EGYyJA4LO
大洗の戦車隊には前進を継続させた
「……距離、1100です」
533: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:55:44.69 ID:EGYyJA4LO
距離700。敵車輌のうち1輌発砲。タイミングはバラバラだったが、後ろの方からも忙しない金属音がした。無論足元からも。キューポラの枠に捕まっていた私の上半身も思わず前に揺り動かされる。
放たれた弾は右側にそこそこ大きくて逸れ、地面を丸ごと吹き飛ばしていった。そして勢いのままにそれを広げていた。平原の中に一瞬にして窪地が生まれたのである
534: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:56:37.74 ID:EGYyJA4LO
距離400。だが恐らくこの距離でも私たちのチンケな砲では傷さえつけられないだろう。車輌を揺らすので精一杯だ
向こうの車輌の鼻先全てに焦点を当てつつ、耳の情報を一時遮断する
再び、今度は別の車輌が火を吹いた。それは右前方から左側へIV号の正面を素通りし、同様のくぼみを形成した
535: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:58:31.43 ID:EGYyJA4LO
残り200。腕を振り上げた彼女の手が降ろされると共に、さらに多くの砲弾が周囲にばら撒かれ始めた。流石の私も頭を出していたら怪我どころでは済まない程である
「麻子さん、前進継続!止まらないで!下手にスピード落としたら、死にます!」
536: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 20:59:02.30 ID:EGYyJA4LO
ここに一つ目の奇跡は達成された。自衛隊包囲網の突破である。全車輌土埃を浴びまくったのを除けば損害なく脱出できた。
「……に、西住……」
537: ◆ujHylXatJU[saga]
2019/10/24(木) 21:02:26.19 ID:EGYyJA4LO
私直属の黒森峰の先発隊が、森を突破して大洗がいた場所に突入する。しかしそこにもう大洗の姿はない。森から来たから、森の中にはいないと思われる
「大洗は?」
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