過去ログ - 御坂「名前を呼んで
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31:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2011/01/08(土) 12:04:16.81 ID:HJbUps.o
不安になりすぎだろお前らwwww
まぁそれはともかくとしてあまーいです


32:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 14:51:40.10 ID:ebftp9go
「それで、どうするんだ」

店を出て開口一番、アイツはそんな事を言ってきた。

「……へ?」
以下略



33:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 14:53:52.32 ID:ebftp9go
その柔らかな笑顔に思わずどきりとする。何よ。こういうときばっかり年上ぶっちゃってさ。

さっきポテトがどうのと騒いでいたのを私は忘れていない。
それでも時たま見せるこういう表情や仕草に私はその度に動揺してしまう。
以下略



34:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 14:57:06.71 ID:ebftp9go
「あ、そうだ」

私は目の前の景色にある事を思い出し、くるりとアイツの方へと向き直った。

「ちょっと見てきたいところがあるんだ」
以下略



35:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 15:00:35.91 ID:ebftp9go
「……何やってんだオマエ」

呆れたような声。そりゃそうだろう。
私は店内を一望できる大きな窓に半ば張り付くように両手を押し付け中を凝視していたのだから。
しゃがみ込んで。目尻も口元もだらしなく垂れ下がったまま、私はゆるゆるの顔で店内のそれを見詰めていた。
以下略



36:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 15:02:03.37 ID:ebftp9go
「なんだよ、ったく。一体どうしたのかと思ったら」

そんなやる気のない声が頭上から降り注ぐ。
見上げればアイツが呆れたような顔でしゃがみ込んだ私を見下ろしていた。
以下略



37:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 15:03:31.87 ID:ebftp9go
「あ、アンタも猫、好きなの……?」

恐る恐るといった様子で私は尋ねる。
私の声にアイツは視線を店内に向けたまま、どこかおざなりに返した。
以下略



38:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 15:05:45.93 ID:ebftp9go
「ねえ――」

今度見に行っても……と言おうとしてすんでの所で止めた。

言うまでもなくその猫はアイツの部屋にいるのだから、つまりそれはアイツの部屋に行っていいかという質問にも同義だ。
以下略



39:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 15:07:35.19 ID:ebftp9go
手を伸ばす。指先が透明な壁に触れた。
指紋が付いちゃうな、と思いつつ軽く指先で掻くように冷たく硬い感触をなぞった。

「これね、ガラスじゃないの。電磁波とか遮断する特殊な素材でできててさ……。
 私ってばほら、こういう能力じゃない。体から常に無意識に微弱な電磁波発してて、それをこの子たちが嫌がるの」
以下略



40:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 15:09:14.65 ID:ebftp9go
突然の事に私の思考は完全に停止してしまった。人間テンパると本当にフリーズしてしまうのだ。
いつものように可愛らしく悲鳴を上げる事はおろか声の一つ、身動き一つの反応すらできなかった。

どうしてそんな顔ができるのか、アイツはなぜかとても優しげな表情で私に微笑んでいた。
何よ、アンタも今日はちょっとやりすぎなんじゃないかしら。
以下略



41:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 15:10:30.47 ID:ebftp9go
それはまるで暗闇を怖がる幼子を宥めるような、優しげで、そしてどうしてだか無条件に信頼できるものだった。

「なんで」とか「でも」とかそんな些細などうでもいい疑問を封殺するような暖かな声色。
私にはむしろ、どうしてそういう響きが紡げるのか不思議でならなかった。
以下略



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