過去ログ - さやか「あたしが僕で僕があたしで」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 20:18:34.82 ID:flz/a+mq0
恭介「さやかは、僕を苛めてるのかい」
さやか「えっ」
唐突だった。
恭介が何を言い出したのか自分でも処理できていない。
苛めてるって、なに。
恭介「なんで今でも僕に音楽なんか聴かせるんだ。嫌がらせのつもりなのか」
あたしが、恭介を苛めてる?
音楽は恭介の全てだった。
ずっと大好きだったものだから、いつかまたバイオリンが弾けるようになったら、すぐ感覚を思い出せるように。
そのためによくCDを買っては、お見舞いに来て渡していた。
恭介のために出来ることが、あたしにはそれくらいしかなかったから。
さやか「あたしはただ恭介が――」
恭介「もう聞きたくなんてないんだよ!自分で弾けもしない曲をただ聴いてるだけなんて!」
僕は、と叫んで恭介は、音を鳴らし続けていたCDプレーヤーを左腕で叩き付けた。
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2013/05/11(土) 20:26:39.75 ID:flz/a+mq0
さやか「あ、あぁっ!」
言葉に出来ない、悲鳴とも思えない声しか出ない。
痛々しい赤い液体が、夕日で染まるシーツをより紅くしていく。
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 20:30:54.09 ID:flz/a+mq0
恭介「諦めろって言われたのさ。先生から直々に言われたよ。今の医学じゃ無理だって……
僕の腕は二度と動かない。奇跡か、魔法でもない限り治らない」
さやか「あるよ」
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2013/05/11(土) 20:34:17.69 ID:9sfNBAHzo
やっぱ上条は頭おかしい
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/11(土) 20:36:17.95 ID:Ss/strcb0
普通なら自殺してもおかしくない状況だぞ
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2013/05/11(土) 20:39:53.60 ID:flz/a+mq0
恭介「あっ」
さやか「えっ」
世界が静止したように静かだった。
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/11(土) 20:40:09.64 ID:9sfNBAHzo
黙って自殺でもしてた方がまだマシ
こいつのせいでさやかが契約するんだから
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 20:47:40.81 ID:flz/a+mq0
さやか「やっぱり痛い……夢、じゃない」
恭介「あんたねえ!いきなり人の……うん?」
さやか「ねえ、まさかとは思うけど、さやかだよね?」
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/11(土) 20:47:42.80 ID:w/dFDzIMo
ワカメとパコってろカタワ
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/11(土) 20:52:14.67 ID:mRtEuj2Vo
さやかちゃん!!!
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 20:55:52.24 ID:flz/a+mq0
さやか「どうしよう、こういうときはどうすればいいんだ!?」
恭介「あたしが知るわけないでしょ!とにかく――」
そう言いながら立ち上がろうとした瞬間、あたしの体(正確には恭介のだけど)はバランスを崩して左に傾いた。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 21:04:01.97 ID:flz/a+mq0
さやか「えっと、一体何がどうなってこんなことになったんだ」
恭介「だから、知らないってば!こっちだってパニくってるのに」
さやか「とりあえず、誰かに言った方がいいかな!?」
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 21:12:05.45 ID:flz/a+mq0
さやか「それより、今後どうするか考えないと」
恭介「どうするったって――」
その時、遮るように扉が開かれて看護師が入ってきた。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 21:18:00.14 ID:flz/a+mq0
三人はすぐに戻ってきたが、恭介の顔(あたしのだけど)はさっきよりもずっと暗かった。
入れ替わった挙句、自分に対するフォローとか言われたら、そりゃそうなるか。
看護師「じゃあ、暗くならないうちに帰りなさいね」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 21:29:36.36 ID:flz/a+mq0
はて、今恭介はなんて言った?
さやか「分かってる、分かってるよ……こんなこと言うのはいけないって思ってる」
そりゃああたしだって薄々感じてたよ。
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2013/05/11(土) 21:38:25.92 ID:WPPXU+Z4o
魔法少女になるとしたらどっちがなるのか
中身が上条でも魔法少女になれるのか?
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 21:39:24.92 ID:flz/a+mq0
恭介「待ってよ、待って……こういうの確か聞いたことある……」
さやか「何かいいアイディアがあるのかい?」
考えろあたし!
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 21:46:12.00 ID:flz/a+mq0
人には数回すれ違ったが、誰もあたしらが入れ替わったなんて思ってない。
普通に車椅子を押してどこかに行こうとしてるようにしか見えなかったはずだ。
あたしは押される道中、この危機をうまく乗り越えられるか必死に考えてたけど。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/11(土) 21:49:29.89 ID:J0mqSyQfo
まるでスケットダンスだな
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 21:54:23.71 ID:flz/a+mq0
恭介「よし、オッケー……自分のぱ……下着を脱がすのって、けっこう恥ずかしいね」
さやか「見えないって結構不安だね」
恭介「そう、そのまま……まだよ!まだだかんね!」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 22:02:15.89 ID:flz/a+mq0
さやか「ま、まだかな」
恭介「……うん、もう立っていいよ。また履かせるから」
さやか「あぁ」
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