過去ログ - あやめ「食べるのは、お一人の時に」武内P「なぜです」
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1:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:26:13.75 ID:i5obQaFR0
【モバマスSS】です

注意点
・バレンタインチョコプレゼントキャンペーンでアヤメ=サン達からチョコ貰って思いついたネタ
・地の文あり、長いかも
・巻物風とか現人神になれるってなんだ

以上が許容出来る方は楽しんでいただければ、駄目でしたら閉じて頂いて

よろしくお願いします


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2:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:26:45.77 ID:i5obQaFR0

明日に控えたバレンタインデーの贈り物を準備するために忙しなく動く人々。それは346プロダクション女子寮の
中とて例外ではなく、寮の中は女の子達の作り出した甘いお菓子の匂いで包まれていた。
仕事を終えて寮へと帰ってきた浜口あやめはその匂いを感じながら時計を確認し、これからどうするか思案する。

以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:27:36.56 ID:i5obQaFR0

あやめ(うう、どうすれば……――物音?)

寮内を歩いている内にいつの間にか共同の台所の場所まで来ていたあやめは、そこから聞こえる物音に
気づいて意識を向ける。この時間に自分以外の誰かがチョコを作ろうとしているというのか。
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:28:26.24 ID:i5obQaFR0

芳乃「……あやめなのでしてー? いけません、早くここから逃げてくださいー」

仁美「……あやめっち……? くぅう……! はぁ!」

以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:29:17.08 ID:i5obQaFR0

受け止めていた棒に加わる力が徐々に重くなっていくことに驚くあやめ。受け止めた時ですら普段の仁美からは
考えられない膂力であったというのに、今ではもはや人間とは思えない力があやめを襲う。

あやめ(そんな、仁美殿のどこからこのような力が!? 本当になにが起きているのですか!)
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:30:03.60 ID:i5obQaFR0

あやめ「ちなみに仁美殿はいくつそのチョコレー糖とやらを食べられたのですか!」

仁美「……一口しか、食べてない……! けど、こんなことになるなんて……普通、思わな……ぁああ!」

以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:30:44.52 ID:i5obQaFR0

困惑する仁美と芳乃の前で、あやめは白刃取りを続けていた棒をその手で挟んだ部分から真っ二つにへし折った!

仁美「わぁ!?」

以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:31:29.56 ID:i5obQaFR0

途端に口の中に広がる強烈な苦味に仁美は丸薬は吐き出そうとするが、あやめに右手で口を押さえられてしまったため
吐き出すことが出来ず、さらにあやめが腹の上に跨がり身体を締め付けてきたために、身をよじって逃れることも
出来ない。

以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:32:15.20 ID:i5obQaFR0

先ほど押し込んだ丸薬を何度も躊躇いながらも仁美が飲み込んだことを確認すると、あやめは左手を彼女の
胸の上に置き、鼓動を感じるだけでなく気の流れが視覚化するまで意識を集中する。

あやめ(やはり、あのチョコレー糖を食べたことによって仁美殿の体内に漏れて視覚化するほどの膨大な気が溜まっている)
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:32:43.71 ID:i5obQaFR0

胸や脚、腕に痛みが走る度に浮き上がりそうになる仁美の身体を押さえつけながら、あやめは気の流れを
観察する。ある法則を持って練り上げた気を撃ち込んだことで、仁美の体内で荒れ狂っていた膨大な気の
エネルギーが身体から正しく流れ出ているのを確認すると、苦しんでいる仁美を励ますためにその目を見つめる。

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:33:46.42 ID:i5obQaFR0

仁美「――はぁ、死ぬかと思った。まさかチョコ一つ食べたくらいでこんなことになるなんて」

完全に暴走の収まった仁美は、冷蔵庫にあったスタミナドリンクを飲んで体力を回復しながら、芳乃の創った
チョコレー糖をしげしげと眺める。仁美が見る限りはどうしても普通の一口サイズのチョコにしか見えないのだが、
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:34:37.25 ID:i5obQaFR0

仁美(まぁ、多分碌な事になってたかったんだろうなぁ。けどそれにしたって)

仁美「あやめっちさ、助けてくれたことはありがたいんだけど、アタシに無理やり呑ませたあの苦いのなんだったの?」

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:35:44.81 ID:i5obQaFR0

仁美「これはアタシからの褒美ぞ! ……あはは、なんてね! 本当に感謝してるんだから、そんなしんみりした」

仁美「態度されると困っちゃう。あやめっちは悪いことしてないんだから、それで良しとしよう!」

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:36:26.16 ID:i5obQaFR0

あやめ「あ、でももう夜も遅いですし、やっぱりいいです。なにも聞かなかったことに――」

仁美「そのチョコって誰にあげるやつ? もしかして武内プロデューサーにあげるのまだ作ってないの!?」

以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:37:06.67 ID:i5obQaFR0

仁美「そうだって、武内プロデューサーの一番の忍びなんでしょ? 色んなことを任されてて今更そういう風に」

仁美「不安がるのあやめっちらしくないよ。ここはばーっと勢い決めてチョコ作って贈ればいいの!」

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:37:43.09 ID:i5obQaFR0

――そうしてバレンタイン当日。

バレンタインイベントの対応や後処理のために必要な書類を持って武内Pの元へと訪れた千川ちひろは、
彼の側に多く積み置かれているお菓子やチョコの箱を確認して苦笑する。
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:38:41.88 ID:i5obQaFR0

お菓子の山をすべて確認して、特別な包装をされたものが中々の数であったことを把握したちひろは、武内Pに
そのことを伝えるべきか迷う。だがそこでふと、このお菓子の山の中にありそうで無い物が存在することに
気づくと、首を傾げる。

以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:40:22.72 ID:i5obQaFR0

どこから取り出したのか、ちひろはスタミナドリンクを武内Pの机に置くと、扉を開けて部屋へと入ってきた
3人にお辞儀をしながら退出していった。
ちひろと入れ替わるように部屋に入ってきたのは、あやめ、仁美、芳乃の三人で、なぜか仁美と芳乃は
眠そうな表情で武内Pを見ていた。
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:41:09.23 ID:i5obQaFR0

机の周りにある贈り物の数に若干引きつつも、仁美は自分の作ったチョコを武内Pに渡すと、もたれかかっている
芳乃を起こさないように注意しながらお姫様抱っこする。どうやら寮に戻るつもりらしく、あやめが慌てて
手伝おうとするも、それを断り仁美は囁くような声であやめを応援する。

以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:41:51.10 ID:i5obQaFR0

もじもじと後ろ手に隠した物を渡すタイミングを測ろうとするあやめであったが、武内Pに無言で見つめられ
続ける圧力に負け、意を決して包を差し出す。

あやめ「これは主君を思うあやめの気持ちです! 武内殿にこれからもついて行くというわたくしの決意の証です! ニンッ!」
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2015/02/14(土) 15:42:43.50 ID:i5obQaFR0

あやめ「その、それを食べるのは、できればわたくしもいないお一人の時に……」

武内P「なぜです」

以下略



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