過去ログ - 京介「別れよう」 黒猫「え……」
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1:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:44:27.48 ID:ABn+E12Xo
※ 性的な描写が含まれますのでご注意ください。
いつものように俺のベッドの上に寝転びながら、何かの文庫本を読んでいる黒猫。
そんな愛する彼女に、俺は勉強の手を休めて話しかけた。
京介「そういやさ、昨日偶然あやせに会ったよ」
黒猫「あら。京介とあの女が? 本当に偶然なのかしら」
京介「偶然だと思うぞ? 本屋でばったり出くわしたんだし」
黒猫「京介が本屋に行くと必ず立ち寄るコーナーがあるわよね」
京介「そうだな。きっとあやせも俺と同じ目的で雑誌を探してたんだと思う」
黒猫「……そう。では偶然と言う事にしておきましょう」
京介「だから偶然だってば。まあそんでさ、最近の桐乃の情報を交換したり、後は黒猫と上手くいってるか聞かれたりしたな」
黒猫「……何て答えたのかしら?」
京介「ああ、問題なくやってるってちゃんと伝えておいたぞ」
黒猫「……」
京介「どうした?」
黒猫「いえ、気にしないで頂戴。それよりも京介はあやせに会ってどうだったの?」
京介「どうって、相変わらずだったよ。高校生になってますます美人にはなってたかな。黒猫には及ばないけどな」
黒猫「きゅ、急に恥ずかしい事を言わないで。反応に困るわ……」
京介「ははは、黒猫は照れ屋さんだなあ。そんな所も可愛いぞ」
黒猫「あなた、わざと言っているでしょう。もういいわ、今は読書中なのだから話し掛けないで」
京介「はいはいっと」
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2:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:46:20.59 ID:ABn+E12Xo
去年の十二月末、俺は黒猫と再び付き合いだした。
その直前にあやせから告白されたが、俺はその想いに応える事は出来なかった。そして黒猫はなぜか一連の出来事を把握していたので、先の彼女の不自然な態度はそこらに起因しているんだろうさ。
3:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:47:52.86 ID:ABn+E12Xo
京介「親父、ちょっと車を借りて良いか?」
大介「何に使うつもりだ」
4:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:49:15.26 ID:ABn+E12Xo
そんなある日の事だ、唐突にあやせからメールが届いた。
その内容は「桐乃のことで相談があるので家まで来てください」となっていた。
5:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:50:21.17 ID:ABn+E12Xo
京介「いや、ま……何でそんな事をあやせに答えなくちゃいけないんだよ。これが桐乃に本当に関係するのか?」
あやせ「はい、昨晩桐乃から届いたメールの内容に深く関わっています。だから、知りたくもないこんなことを、わざわざわたしが質問しているんです」
6:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:52:02.99 ID:ABn+E12Xo
あやせ「わたしが知る限り、お兄さんの周りにいる女性でそんなことができる相手は限られています。可能性が一番高いのはもちろん黒猫さんですけど、その次にあるのはわたしでしょう。そのわたしが無いんですから、お兄さんはまだ純潔を守っているということです」
京介「何だその理論、無茶苦茶だ。そもそもおまえ下ネタ嫌いだろうが。なんか今日おかしいぞ」
7:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:53:18.78 ID:ABn+E12Xo
京介「はっ」
正体不明の焦燥感に駆られて跳ね起きると、そこは見知らぬ……いや、見知ったあやせの部屋だった。
8:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:54:40.12 ID:ABn+E12Xo
あやせ「……お兄さん、眠る前のことを憶えてますか?」
京介「いや、桐乃の事で呼び出されたはずだけど、どうも途中からハッキリしないな」
9:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:56:20.49 ID:ABn+E12Xo
京介「な、何だこれ!?」
あやせ「京介さんが寝ている間にわたしたちは結ばれました。わたしは京介さんに純潔を捧げ、京介さんもわたしに同じモノをくれました。これはその証拠です」
10:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:57:26.27 ID:ABn+E12Xo
その週の土曜日。
今週もうちに来ると黒猫から事前に連絡があり、俺はそれを止めたかったのについに制止する言葉が出なかった。
11:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:58:44.37 ID:ABn+E12Xo
黒猫「そろそろ冬コミの予定を考え始めないといけないわね。今度沙織を交えて話をしようと思っているのだけれど、どうかしら?」
京介「……そうだな」
12:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 22:59:51.19 ID:ABn+E12Xo
京介「別れよう」
黒猫「厭よ」
13:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:01:09.95 ID:ABn+E12Xo
京介「俺はあやせと付き合いたい。だから瑠璃、俺と別れてくれ」
黒猫「……なぜ今になってあやせと? あなたはキッパリとあの女を振ったのでしょう?」
14:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:02:19.90 ID:ABn+E12Xo
ああ、言わなくちゃいけないのか。俺は用意していた決定的な言葉を口にする。
京介「瑠璃はいつまで経ってもセックスさせてくれそうになかったしな。だから俺は、俺を好きでいてくれてセックスも出来る新しい彼女と付き合う」
15:名無しNIPPER[sage]
2015/07/07(火) 23:03:32.80 ID:mFLCs4N+o
いいぞー
16:名無しNIPPER
2015/07/07(火) 23:03:58.00 ID:tv78jya1O
またハーレムなんですかやったー!
17:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:04:50.45 ID:ABn+E12Xo
……。
京介「不義理な男で済まない。せめてもの落とし前だ、いくらでも殴ってくれ」
18:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:06:24.72 ID:ABn+E12Xo
『どうなりました?』
京介「ちゃんと別れたさ。これで満足かよ」
19:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:07:55.72 ID:ABn+E12Xo
『もう、強情な人ですね。あまりワガママばっかり言ってると……桐乃が大変なことになりますよ?』
京介「やめろっ! これ以上俺たちの周りの人間を不幸にするつもりかよ! 桐乃に何かあってみろ、俺はおまえを絶対に許さないぞ!!」
20:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:09:11.24 ID:ABn+E12Xo
『それでは、明日の午前十時までにうちに来てください。桐乃を迎えるための計画を練りましょう』
京介「はあ!? 俺が桐乃の分まで相手するって言っただろ! 桐乃には好きにやらせてやってくれ!」
21:名無しNIPPER[saga]
2015/07/07(火) 23:10:49.12 ID:ABn+E12Xo
翌日、俺は律儀に新垣家に赴きあやせの部屋へと通された。
そして今、俺とあやせは彼女のベッドの上で重なっている。
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