2:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:11:21.33 ID:rVNZ4GiQo
〜
【前編】〈 Colorful Cookie 〉
3:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:12:12.51 ID:rVNZ4GiQo
〜
「――それでは、今回はここまでにします。次の授業は今日やったところを少し復習してから、新しいところを進めていきましょう」
4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:12:53.62 ID:rVNZ4GiQo
〜
この高校へは電車で通っている。
5:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:14:20.03 ID:rVNZ4GiQo
「あっ……」
ポケットの中の振動に気づいて、携帯電話を取り出す。今手に持っている小説を貸してくれた子からのメールだった。他愛のない内容でもこまめに連絡をくれる子で、家の方角は私と反対だがとても仲良くしてくれる。
6:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:15:14.58 ID:rVNZ4GiQo
〜
「!」
7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:16:24.95 ID:rVNZ4GiQo
――こんな気まずそうな空気で話をしたいのではない。私はあの頃の櫻子と、昔のようなやりとりがしたいのだ。元気に満ち溢れた櫻子を、隣で見守るような……
今日偶然出会えたことを無下にしてはいけない。これはチャンスだ。
8:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:16:53.40 ID:rVNZ4GiQo
「もう二月だねぇ」
「ええ、寒いですわね」
「雪もまだ溶けないの」
9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:18:00.37 ID:rVNZ4GiQo
「さ、櫻子に?」
「さっきお話したの。楓も大きくなったからお料理とかお菓子作りとかいっぱいお勉強して、櫻子おねえちゃんに作ってあげるねって」
「……!」
10:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:18:52.08 ID:rVNZ4GiQo
〜
「あっ、ひま姉!」
11:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:19:19.36 ID:rVNZ4GiQo
「今は何かやってたんですの?」
「え……っと、宿題」
「え!? あなたが自分から宿題!?」
12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/07(月) 00:20:18.47 ID:rVNZ4GiQo
『櫻子ー! ごはんできたー!』
「あっ……うん! 今いくー」
「あらもうこんな時間……長居はしないって言ったのにごめんなさい。私そろそろ戻りますわ」
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