過去ログ - 勇者「デブと一緒に旅に出ることになった」
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1: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 21:03:35.51 ID:44LsxRBV0
勇者「う〜ん、マジで大丈夫なのかァ? この町ィ」

年季の入った机の上に蝋燭を置き、ポリポリと頭を掻く。
勇者は自分の住んでいる町に、不信感を抱いていた。
この町はこの先やっていけるのか、という漠然とした不信感である。
一ヶ月前に町長・プピイブァボピャ氏が、何者かに刺殺されるという事件があった。
その事件を皮切りに、次々とテロが勃発していたのだ。

勇者「まったく、命がいくつあっても足りねぇな」

勇者は一人暮らしをしている。
朝は近くの畑で収穫した野菜で料理を作り、食べる。
無論、その畑は全て勇者のものだ。

勇者「明日は[ピザ]の野郎、来るかなぁ。メシ用意するの面倒なんだよな」

勇者の隣人である[ピザ]は、働かずにいつも寝てばかりいる。
ほぼ毎日、勇者の家に押しかけ友人であることを口実に、食事を与えてもらっているのだ。


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2: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 21:10:31.95 ID:44LsxRBV0
ある日、町長の娘・パプポプが何者かに殺された。
それはすぐにニュースに流れた。
午前二時のことだった。

勇者「行くぞ!!!!」
以下略



3: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 21:19:32.27 ID:44LsxRBV0
デェブ「なんでだよ! どっか旅行行くのか!?」

勇者「うるせぇ! 良いからまとめろ!」

デェブはのろのろと荷物をまとめはじめた。
以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/07(土) 21:26:04.25 ID:yiqVR0LsO
メアド欄にsagaって入れたらデブって打っても規制されないよ



5: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 21:26:26.78 ID:44LsxRBV0
警官がマシンガンを取り出した。
勇者は華麗な身のこなしで、あっという間に塀の上まで登っていった。
太いロープを垂らし、下にいる無気力な友人に呼びかける。

勇者「デェブ! このロープに掴まれ!」
以下略



6: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 21:27:19.71 ID:44LsxRBV0
>>4
ありがとうm(__)m
でもやっぱりデェブで進めることにします


7: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 21:35:40.89 ID:44LsxRBV0
賑やかで栄えた町……
とは比べものにならないほど殺風景な風景だった。

デェブ「ははは、岩と砂しかねぇや……腹減った」

以下略



8: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 21:45:46.08 ID:44LsxRBV0
突然、背後でドドッと砂の落ちる音がした。
勇者達が振り向くと、そこには巨大な昆虫がいた。

勇者「なんなんだこいつは……」

以下略



9: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 21:53:17.13 ID:44LsxRBV0
小石はカマキリの足に当たる。
皮が破れて青黒い血がドロリと砂地を染めた。
昆虫はこれは敵わじと感じたか、這う這うの体で地中へと逃げて行った。

勇者「ま、ざっとこんなもんよ」
以下略



10: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 22:04:27.63 ID:44LsxRBV0
虫から逃げた後、勇者とデェブはオアシスを探していた。
しかし、一つも見当たらない。
しばらく歩くと枯れているように見える草があった。

デェブ「これはミズソウという。枯れているのになぜか水分が豊富なんだ。毒もないし、飲んでみようじゃないか」
以下略



11: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/07(土) 22:11:39.55 ID:44LsxRBV0
玉座に、つるッパゲの友人が座った。
これこそが勇者の友人であり、ハゲーン町の王者でもある、ハゲである。
デェブは驚愕し、思わず殴りかかった。

大臣「コラ! 王様に殴りかかるのは死刑と同等の罪であるぞ!」
以下略



12: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 17:55:37.97 ID:o/D429Ha0
〜ハゲーン村武器店〜

勇者「デェブにはハンマーがお似合いだな」

デェブ「僕が太っちょだからそんなこと言ってるんだ!」
以下略



13: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 18:03:08.96 ID:o/D429Ha0
レジの老人「私は本当に知らんのです。ただのくっそボロい剣とばかり……」

勇者「誰から貰ったんだ?」

レジの老人「貰ったのではありません。店の屋根に突き刺さっていたので、避雷針として使用していたのですが、どうにも使えん」
以下略



14: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 18:12:03.49 ID:o/D429Ha0
勇者「ようし! では諸君、ぼちぼち出発するとしようか」

ハゲ「出発といっても、どこへ参るのかね?」

勇者「ハゲーン町から北北西に向かって2kmの所に魔物の巣があるそうだ」
以下略



15: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 19:12:18.23 ID:o/D429Ha0
勇者一行はハゲーン町を出た後、北北西に突き進んだ。
しばらくは砂と岩だらけの荒地であったが三日後、壁のような崖に道を塞がれた。

勇者「この崖を越えたら、魔物の巣だ。俺が先に行き、デェブを引き上げる。ハゲはしんがりでよろしく頼む」

以下略



16:名無しNIPPER
2015/11/08(日) 19:14:01.95 ID:JtKfpEDfo
マシンガンとか出てくる世界観なのか…


17: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 19:22:52.29 ID:o/D429Ha0
〜魔物の巣〜

勇者「おい、用心して行けよ。武器は持ったか」

デェブ「な、なんだか不気味だね。木の枝がこう……荒ぶってるし」
以下略



18: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 20:18:10.07 ID:o/D429Ha0
一方、勇者とハゲは行く手を阻む魔物を斬り捨てながら奥へと進んでいた。
魔物の巣とは言っても遠くから見れば、ただの巨大な森である。
方向感覚が狂い、自分がどこを進んでいるかも分からなくなる。

勇者「まさか、こんなに魔物が隠れているとは思わなかった」ズバッ
以下略



19: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 20:32:05.23 ID:o/D429Ha0
フード男が椅子から立ち上がり、話しかけてきた。

主「ところで、だ。私はここの森番、すなわち『主』なのだが、諸君らはどうしたいのかね?」

主「魔物の巣を通りたいのかね?」
以下略



20: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 20:41:54.36 ID:o/D429Ha0
ハゲ「では、頂戴しよう」

勇者「ヴォイ! ハゲお前、好んで死にに行くこたねぇだろ!」

ハゲ「大丈夫だ。朕には策がある」
以下略



21: ◆LsZ4kFgXss
2015/11/08(日) 20:55:11.82 ID:o/D429Ha0
そよ風を顔に受けながら草原を進んでいると、こんこんと地下水が湧きだしている場所についた。
泉の近くに巨大なニレの樹が一本立っていた。
勇者一行は泉で小休憩を取ると、ニレの樹を見上げながら通り過ぎた。

しばらくして。
以下略



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