過去ログ - 結衣「いやな夢」
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24:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:00:56.08 ID:BRoeWTnho
京子「……結衣?」

結衣「うん……」


以下略



25:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:01:24.08 ID:BRoeWTnho
子供のように大声で泣きながら、京子の温かい身体を抱きしめる。小さな背中を掻き抱いて、その感触を必死に確かめる。未だに夢と現実の区別がはっきりついていない自分の不安定な心に、京子はここにいるんだよと言い聞かせた。


京子「もしかしてまた怖い夢見ちゃったの……? 平気だよ、全部夢だって」

以下略



26:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:02:20.72 ID:BRoeWTnho
風呂を出ると、今度は京子が先導に立って夕飯の支度をしようとした。

私も静かにそれを手伝っていたが、たとえ張り切ろうとも京子の包丁使いなどは相変わらず危なっかしくて……落ち着いて見てもいられなくなり、結局私がメインの作業を変わることにした。

京子は面目なさそうに照れ笑いをしていたが、それが傷心の私にずいぶんと気力を取り戻させてくれた。ようやく大きな不安感が取り壊された気がした。
以下略



27:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:02:51.84 ID:BRoeWTnho
夢とは、いったいどうすれば覚めるのだろうか。



朝が来ること?
以下略



28:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:03:37.59 ID:BRoeWTnho
結衣(もう……こんなの……いやだ……)


どれだけ泣いても、どれだけの時間が経っても、この夢は終わらない。

以下略



29:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:04:10.52 ID:BRoeWTnho
――――――
――――
――


以下略



30:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:04:50.46 ID:BRoeWTnho
結衣「ちなつちゃん……!」


ちなつ「えっ、なんで私の名前を!?」

以下略



31:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:05:31.21 ID:BRoeWTnho
室内にはいつもごらく部で使っている座布団があり、私はいつもの定位置に座らせてもらった。しかし周囲を見渡してみても……ここがごらく部室だと確証の持てるものはひとつも置いていなかった。


掛け軸もなければ、京子の持ってきた私物のおもちゃもない。ちなつちゃんがお茶を持ってくると、みんなで使っていた湯呑みさえないことがわかった。

以下略



32:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:06:00.54 ID:BRoeWTnho
……ちなつちゃんの発言に全身の力が抜け落ち……危うく湯呑みを倒しそうになった。


しかしちなつちゃんは私をからかっているわけではない。本当に何事かもわからず、状況を把握できないという表情をしていた。

以下略



33:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:06:28.43 ID:BRoeWTnho
ここは、京子のいない世界だ。


どうやら私以外に、京子のことを知っている人はいないらしい。

以下略



34:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/11(水) 00:07:01.42 ID:BRoeWTnho
結衣「私と京子は一年生の間、二人でごらく部としてこの茶室を使わせてもらってた。秘密基地のような感覚で昼休みや放課後にここに集まり、まぁ……だべってたんだ」


結衣「そして二年に上がり、私たち二人の昔からの幼馴染であるあかりがこの七森中に入学してきたんだ。私たちは三人目の部員はあかりにしようと当初から決めてて、ここでようやくごらく部にメンバーが増えた」

以下略



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