過去ログ - 渋谷凛「花屋の前に……カエル?」
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2: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:20:11.91 ID:bF+qLvJro
冬の季節の曇天の日。
346プロ所属のアイドルユニット、ニュージェネレーションズの三人は収録の仕事場に向かっていた。
歩きながらの話題は、最近オリコンで取り上げられることが多い315プロの男性アイドルユニットについてだ。

卯月「それでですねっ、聴いてるとすっごく聞き入っちゃって!養成所で頑張ってた頃の気持ち沢山思い出しちゃいました」
以下略



3: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:20:52.43 ID:bF+qLvJro
ひそひそ話してる間も、カエル?の視線は固定されている。
凜が嫌な予感を覚える。カラーサングラスや帽子をささっとチェックする。
ニュージェネレーションズも今やデビューしたての頃と違い、最低限でも変装が必要になったアイドルなのだ。
卯月がうっかり名前を呼んでしまって、寒い中マラソンする羽目になったこともある。

以下略



4: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:21:22.15 ID:bF+qLvJro
しばらく歩いて、Pとの待ち合わせ場所についた三人は、既にいたPが誰かと話しているのに気付いた。

凜「プロデューサー、お待たせ。 その人はどうしたの? まさか私服警官?」
卯月「えっ? プロデューサーさん、また職質されてるんですかっ?」
長身の男「(……また?)」
以下略



5: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:22:13.76 ID:bF+qLvJro
凜「えっ」未央「鷹城」卯月「恭二?」

三人が一斉に一人の男を見つめる。
その様子が、むしろ一般人達からは、彼と彼女達を一つのカテゴリーに入れてしまう事に繋がった。

以下略



6: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:23:09.41 ID:bF+qLvJro
卯月「あのっ、鷹城恭二さんって、もしかして、Beitの……」
恭二「っ、……そうだが」
卯月「やっぱりそうなんですね!? 私、CD聴きました! そうしたらすっかりファンになっちゃって!」
恭二「ファン? あんた、いや、島村さんが、俺、達の?」

以下略



7: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:23:59.25 ID:bF+qLvJro
未央「……どうどう、しまむー。 鷹城さん、その、さ」

鷹城から見て、元気印のクセっ毛が似合う子は何か言いかけて、らしくなく一度言葉を呑む。
がそのすぐ後また続けた。

以下略



8: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:24:25.76 ID:bF+qLvJro
口が上手とは言えない卯月はそれ以上自分の気持ちを形にはできず、無言の時間が流れる。
沈黙を破ったのは、公園にいた人物ではなく、緑色の闖入者だった。

カエル?「けろけろ〜」
卯月「(え? さっきの……カエルさん?)」
以下略



9: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:24:56.12 ID:bF+qLvJro
語る恭二の顔つきと声に、ピエールは何かを感じたのか、恭二のちょうど真後ろに立っている卯月の横にとててと移動し、顔を覗き込んだ。

卯月「(わ……! こんな近くで。ってさっきまで私、鷹城恭二さんとお話してたんだっけ?
    うぅファンとか、他にも、言っちゃったし、恥ずかしくなってきました……)」
ピエール「……」
以下略



10: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:25:48.22 ID:bF+qLvJro
未央「あ、行っちゃった……何か凄かったね、そこに居るだけで華やかになるっていうかさ」
恭二「ああ、ピエールはいつも天真爛漫で、笑顔で……辛いことあっても捻くれなくて頑張り屋で。
    だからアイドルに向いてるんだろう。俺とは……違う」
卯月「そんな……!」
P「そうでしょうか」
以下略



11: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:26:15.99 ID:bF+qLvJro
自分の発言が引き起こした唐突な展開と、一方的に取り付けられた幾つかの約束の結びにPが呆然としていると、卯月はふとピエールが残していったチケットを確かめた。

卯月「……これ、凄く入手難しいチケットです。しっかり三人分も……ど、どうしましょう、これ」
恭二「もらっといていいんじゃないか? 少なくとも俺は、構わないと思う」
卯月「そ、そうですかっ必ず行きます! ねっ未央ちゃん凜ちゃん!」
以下略



12: ◆Vq2Qo.DUCLbr[sage]
2015/12/09(水) 00:26:43.20 ID:bF+qLvJro
そもそものきっかけは、自分が体調を崩したせいで、渡辺みのりが仕事を代わってくれることになったからだった。
みのりは上手くこなしてくれたものの、スケジュールに微妙に狂いが生じ、315プロデューサーが調整するも数日では戻せず、結果。

みのり「ああもったいないもったいない、苦労してやっとチケット手に入ったのになぁ。
恭二、元気になったんなら代わりに行ってくれないかい?」
以下略



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