5:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:17:18.74 ID:G1lrEIoLo
「近々行われる年齢別にユニットを組んでの対抗戦フェス、その14歳代表に推薦したら通ってな。三人組が上限で二人までは決まってたんだけどさ」
6:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:20:20.03 ID:G1lrEIoLo
「俺がこの前スカウトした新人だ。ほら、お前も挨拶したらどうだ」
「ん……そうだね。やぁ、ボクはアスカ。二宮飛鳥だ。よろしく」
7:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:23:46.73 ID:G1lrEIoLo
「二人とも、何を仰ってるんです? ああもう、蘭子さんについては覚悟してましたが、ボクの周りに話の通じる方はいないんですか……」
幸子の中ではボクと蘭子は同類らしい。ボク、そんなに難しいこと言ったか?
8:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:27:59.94 ID:G1lrEIoLo
「だって、カワイイでしょう?」
9:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:32:48.22 ID:G1lrEIoLo
「まぁ、そこを言うとプロデューサーはそこいらのオトナとは違うみたいだ。人を見る目というか、記号に惑わされない力がある。ボクはそう思うね」
「……我も同意しよう。その言の葉に内包された言霊を」
10:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:37:53.39 ID:G1lrEIoLo
「闇に飲まれよ!」
11:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:44:11.18 ID:G1lrEIoLo
別れの挨拶もそこそこにボクより一回り小さな背中を探して追い付くと、小言は既に止んでいた。
「飛鳥さんも寮にお帰りでいいんですよね?」
12:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:48:32.19 ID:G1lrEIoLo
幸子のカワイイトークを流していると、先に部屋を出ていた蘭子が事務所のビルの敷地から出てすぐの辺りで、落ちかける夕陽を眺めていた。ボクらを待っていたのだろうか。
「来たか、我が同胞達よ。落日の彼方へその身を闇に染めん!」
13:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:54:05.18 ID:G1lrEIoLo
「闇……飲まれる……」
蘭子のセカイにも触れるべく、まずは彼女らしい言葉遣いからアプローチしよう。
蘭子の言葉を思い出す。ここまで何度も繰り返された闇は夜のメタファー、で合っているはず。
14:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 22:58:49.22 ID:G1lrEIoLo
「首尾は上々、といったところか。比較できる判断材料がボクにはないから何とも言えないが」
15:名無しNIPPER
2016/05/03(火) 23:03:20.69 ID:G1lrEIoLo
「今でも通じないことはある。でも蘭子が蘭子なりに何かを伝えようとしてくれているなら、俺はそれが何なのかわかるために努力する。でなけりゃ俺は、蘭子をプロデュースする資格がないと思ってるよ。同僚からは真面目過ぎだって笑われるけどな」
「理解するまで努力、か」
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