過去ログ - 花丸「今日も練習疲れたなあ…。」
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1:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:48:54.82 ID:M3FiOxds0
月曜の夜、学生鞄を投げ出し座布団に座る。 
  
 足の先から、付け根から、力が溶け出して行くようでしばらく立ち上がれなかった。 
  
 時刻は7時半。これから夕飯を食べて、お風呂に入って。 
 宿題を終わらせて、布団に入って。 
  
 なかなかに充実した1日だ。 
  
 今日はダイヤと鞠莉の仕事が早めに終わったらしく、久々に全体で通し練習を行った。 
  
 9人で踊るのが楽しくて、少々熱が入りすぎてしまったのだ。 
  
 いつも止めに入る梨子でさえやめようと言わなかったのだから、やはり楽しかったのだろう。 
  
 帰りにルビィと善子とコンビニに寄ってアイスを食べた。 
 既に日中ですら肌寒くなってきていたが、火照った身体には丁度良かった。 
  
 日の入りが早くなった分、練習は早めに終わる。 
 最近は毎日のように2人と出掛けていた。 
  
 花丸「う、動けないずら…。」 
  
 誰かに腰をがっしり掴まれているように、自分の身体は動かなかった。 
  
 仕方ない。 
  
 夕飯に呼ばれるまで、鞄から取り出した本を読んで過ごしたが、 
 いつの間にか眠ってしまっていた。
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2:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:50:19.65 ID:M3FiOxds0
  
 ――― 
  
 火曜日、学校でルビィと善子と昼ご飯を食べた。 
  
3:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:50:49.29 ID:M3FiOxds0
  
 どうやら今日から新メニューが追加されるらしかった。 
  
 文化祭でのステージを終え、しばらくライブの予定はない。 
 9人揃った時以外の練習は基礎トレーニングに重きを置くという方針だった。 
4:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:51:56.03 ID:M3FiOxds0
  
 ――― 
  
 花丸「ず、ずらぁ……。」 
  
5:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:53:07.85 ID:M3FiOxds0
  
 花丸「はあ…、やっぱり疲れたずら…。」 
  
 自室で鞄をおろし、布団に突っ伏す。 
 また眠ってしまいそうだ。 
6:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:54:02.99 ID:M3FiOxds0
  
 ――― 
  
 水曜日、早朝に起きて学校へ向かった。 
 平日のうち何日かは朝練を行うことになっていた。 
7:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:55:15.40 ID:M3FiOxds0
  
 その日の午後も練習に疲れきって、部室で突っ伏していた。 
 ひんやりした木目を感じながら、今日は梨子に貸す予定の本を読んでしまおうと考えていた。 
  
 もともと自分は読書家なのだ。その気になれば一晩で読み切れるだろう。 
8:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:56:07.86 ID:M3FiOxds0
  
 ――― 
  
 木曜日、練習前に梨子に本を貸した。 
  
9:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:57:50.80 ID:M3FiOxds0
  
 練習後、案の定また机に突っ伏した自分を、善子とルビィが待っていた。 
  
 曜はいつも通り千歌と出掛けるらしい。 
  
10:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:58:54.63 ID:M3FiOxds0
  
  
 花丸「ふぅ…。」 
  
 長時間画面を見続けて、まだ頭がぐらぐらする。 
11:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 01:59:52.02 ID:M3FiOxds0
  
 ――― 
  
 金曜日、梨子に本を貸した。 
  
12:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:00:45.57 ID:M3FiOxds0
  
 ――― 
  
 土曜日、今日は終日練習の予定だった。 
  
13:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:01:54.84 ID:M3FiOxds0
  
 ダイヤ「そ、そこまで!ですわ…。」 
  
 額から汗を流しながらダイヤが宣言する。 
  
14:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:03:26.48 ID:M3FiOxds0
  
 午後の練習は楽しかった。 
  
 久々にトレーニングやパートごとの練習でなく、通しで踊ることができた。 
  
15:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:04:33.24 ID:M3FiOxds0
  
 花丸「マルは、大丈夫ずら。お泊りしよ?」 
  
 善子「でも、あんた休んだ方がよさそうよ。それに、このヨハネもすこーしだけ疲れが…。」 
  
16:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:05:35.68 ID:M3FiOxds0
  
 しんと、一瞬3人の間に静寂が落ちる。 
  
 2人の顔は面白いくらい固まっていた。 
  
17:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:06:13.11 ID:M3FiOxds0
  
 その日、どうやって家に帰りついたのかもわからない。 
  
 ひゅうひゅうと細い呼吸を必死に保ち、畳に倒れこんだ。 
  
18:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:07:03.11 ID:M3FiOxds0
  
 ――― 
  
 花丸の去った屋上は、阿鼻叫喚もいいところだった。 
  
19:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:07:48.34 ID:M3FiOxds0
  
 ――― 
  
 土曜日、死んだように夕飯を食べ、家族に心配されながら床に就いた。 
  
20:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:09:16.03 ID:M3FiOxds0
  
 ――― 
  
 日曜日、昼前に目が覚めた。 
  
21:名無しNIPPER[saga]
2016/09/21(水) 02:10:08.35 ID:M3FiOxds0
  
 ほう、と息をつく頃には、本をまるまる2冊、読み終えていた。 
  
 頭の中をくるくるきらきらと、本の情景や顔も分からない登場人物が踊って消えた。 
  
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