18:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:24:55.15 ID:AWhlWl6p0
私の発言を心の中で反芻しているのか、言峰さんは目を閉じて黙り込みました。
十秒ほど経過したあと、言峰さんはゆっくりと目を見開く。
19:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:25:41.67 ID:AWhlWl6p0
そのときが愉しみだと──続けて言うつもりだったのでしょう。
だけど、言葉にせずとも理解できた。
おかげで私は、背筋が凍るのではないかと思うくらいぞっとさせられた。
20:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:26:35.91 ID:AWhlWl6p0
再び歩み始めた言峰さんは病室の引き戸を開き、こちらに振り返って一言────
綺礼「救いを得たければ迷うな。友の命をどうするのかは、お前次第だ」
21:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:27:22.90 ID:AWhlWl6p0
真姫「花陽っ!?」
シエル「なにをしているんですか、小泉さん!」
22:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:28:47.56 ID:AWhlWl6p0
花陽「それってどういう────」
シエル「彼女は杉崎亜矢に血を絞り尽され、死徒化している最中なんです」
花陽「死徒化……?もしかして、凛ちゃんも吸血鬼になっちゃうってことですか!?」
23:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:29:49.51 ID:AWhlWl6p0
花陽「いっ……たっ……」
真姫「無理して動いちゃダメよ!」
24:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:30:41.13 ID:AWhlWl6p0
シエル「本来なら、これは失策した私の責務……代われというなら、私が請け負います。恨んでもらっても結構です。ですが、星空さんはあなたの親友……最後の選択は、小泉さん自身の手でするべきです」
発言の意図を理解して、手が震えた。
25:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:31:25.41 ID:AWhlWl6p0
/36
病室は、不気味なくらい静かだった。
大きな音を立てないようにリノリウムの床を歩いて行くと、凛ちゃんが寝ているベッドがあった。
26:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:32:18.24 ID:AWhlWl6p0
ナイフを取り出し、凛ちゃんの胸部にある点に翳す。
この細く頼りない板切れを胸に突き刺すだけで、全てが終わる。
歯を食いしばって、腕に力を込める。
27:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:33:06.53 ID:AWhlWl6p0
少し様子を窺ってみても全く動かないあたり、どうやら意識を取り戻したわけではなかったらしい。
ただの寝言でした。
28:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:34:07.41 ID:AWhlWl6p0
か細く弱々しい呼吸でも、胸は僅かに上下している。
凛ちゃんは、まだ生きている。
こうして精一杯、生きようとしてるんだ。
77Res/77.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20