過去ログ - 上条「精神感応性物質変換能力?」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/02/22(火) 01:58:00.78 ID:/pndMPNT0
男がやって来る 少女の危機に
男がやって来る 悲しみの際に
男がやって来る 背負うために
男がやって来る 己の信念のために
上条、カズマ 二人の男がやって来る
2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/22(火) 01:59:57.32 ID:/pndMPNTo
七月二十四日 午後八時半 片側三車線の大通り
「うるせえっつってんだよ! 履き違えてんじゃねえ! 何のための力だ! 笑わせんじゃね
え! ロボット野郎が! 違うだろ! 大切な仲間なんだろ! 逃げ出してんじゃねえ!
テメェが耐えられねえ? んなモン関係ねえ! 一年の記憶を失ったら! 次の一年にもっと
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2011/02/22(火) 02:00:37.18 ID:/pndMPNTo
言うなり、男の周囲の地面が抉れ、虹色の光が男の肩から腕を覆い、実体化する。腕の全体
を金色の装甲が包み、拳は鈍く赤く、そして背に生えるは三枚の赤い羽根。
「これは! やはりこの男、能力者――」
「こいつが俺の『力』だ。お前に『覚悟』があるんなら、まずはこいつを倒してみな!」
「いいでしょう。一瞬に七度の必殺を、とくと味わって下さい」
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2011/02/22(火) 02:01:23.92 ID:/pndMPNTo
「――ろ……きろ……起きろ……! おい! いつまでも寝てんじゃねえ!」ボゴォ。
「ちょっと! とうまに何するのよ、かずま!」
「ぐはっ」
蹴り、という乱暴な方法で覚醒を余儀なくされた上条が呻く。激しい喉の渇きと熱の感触が
襲い掛かる。
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2011/02/22(火) 02:01:55.95 ID:/pndMPNTo
おっにく♪ おっにく ♪ おっにく〜 ♪ と、期待と食欲に満ちた歌声が遠ざかっていく。
「そんで、あと三日、いや二日か。それと昨日の、記憶がどうとかいうのは関係あるのか?」
「っ! どうしてそれが……」
「少しは聞こえてたからな」
上条は、神裂から知らされた一〇万三〇〇〇冊とその弊害についての事情と、少なすぎる制
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2011/02/22(火) 02:02:36.63 ID:/pndMPNTo
無理だろ、と、言いかけてよく考える。……いや、この男は『あの』神裂の許から俺を担い
で来たと言った。魔術を使うまでもなく、アスファルトや街灯、街路樹を豆腐のごとく刻んだ
あの神裂が、ただの通りすがりに黙って獲物を渡す訳がない。そこには相応のやり取りがあり、
その上で獲物の所有権が移動した、ということになるだろう。ならば、やはりこの男は――
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2011/02/22(火) 02:03:08.59 ID:/pndMPNTo
夜。満腹し、早々と眠りに就いたインデックスから離れ、小声での会議が始まる。
「だから、科学的に一〇万三〇〇〇冊分の記憶を削除しちまえば――」
「はぁー、やっぱり上条ちゃんはおバカですねー」
「なん……だと……」
「人間の脳は一四〇年分の記憶が可能なのですー」と、小萌先生が先生モードで続ける。
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2011/02/22(火) 02:03:35.92 ID:/pndMPNTo
「見えますか? その、喉の奥です」
赤黒い粘膜に刻まれた、漆黒の紋章。これが――
「こんなもんで縛りつけやがって……ぶっ壊してやる!」
少女の口の中へ滑り込む上条の右手。その手が紋章を捉える。
「ッ……がッ!」
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2011/02/22(火) 02:04:02.87 ID:/pndMPNTo
――テメェが『首輪』……『教会』の犬……その……ふざけた幻想……ぶち殺す……!
亀裂が完全に開き、『何か』がこちらを見た。純白の光の奔流が上条に襲いかかる。右手が
白光に掴みかかる。
激突は痛みも熱もなく、耳障りな音のみが流れ続ける。右手によって四散する光はそれでも、
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2011/02/22(火) 02:04:32.73 ID:/pndMPNTo
「やり過ぎにも程があんだよ!」
「バッカお前、あのまま直進してたらこのガキまで粉々だったっての!」
「だから、ガキじゃないってば! インデックスだよ!」
「まあまあ。みんな無事だったのですから、めでたしめでたしですよー」
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/22(火) 02:05:07.19 ID:/pndMPNTo
次回予告
魔導書を書き続けた錬金術師、アウレオルス=イザード
彼が三沢塾に結界を刻むとき、新たな物語が動き出す
最悪の錬金術、『黄金練成』が、今、上条当麻の運命を大きく練成する
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/22(火) 03:27:06.04 ID:0vENAaaAO
組み合わせは好きだ
何かダイジェスト見てる気分だが期待
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/22(火) 11:07:47.63 ID:5NPtT8B60
浜面が君島にめちゃくちゃダブるな
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/22(火) 15:10:36.23 ID:3193we9k0
禁書×スクライドはずっとみたかった
超期待!
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/22(火) 16:00:02.60 ID:fgs5Kw0Po
乙なんだよ!
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/23(水) 01:34:13.05 ID:xrN/m+sAO
>>13
浜面なら普通に「意地があるんだよ!男には!」とか言っちゃいそうだ
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/23(水) 05:25:33.42 ID:PpVfCaewo
>>12
原作を睨みながらカズマの出現ポイントを探っているので
途中から始まって強引に終わらせるという、不親切な文章になってしまいました
これはどうにかしなければ、と思います
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/23(水) 05:27:16.81 ID:PpVfCaewo
※ 原作小説をベースにしているので、アニメ版には存在しない時点から始まります。
アニメではアウレオルスの『全て忘れろ』のあと、上条とステイルが並んでブランコに
座っているところから再開しますが、原作では『忘れろ』で外に出されたのは上条のみ。
ステイルは記憶を消された状態で三沢塾内を放浪してます。
『グレゴリオの聖歌隊』が失敗したことも、現場を見ていないので知りません。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/23(水) 05:28:20.11 ID:PpVfCaewo
八月八日 夜 第一七学区 三沢塾
「真面目に答える気あんのかよ、おい!」
「ふむ。君が所属不明の危険人物として、我々の監視対象であることは確かなのだが、その君
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/23(水) 05:28:54.34 ID:PpVfCaewo
「そういや、外で鎧のおっさんが男泣きしてたけど、何だアレ?」
「……ああ、三三三三人の聖歌隊が返り討ちにあったみたいだ」
「『真・聖歌隊』が弾き返された……だと? そんな馬鹿な!」
「いやマジで。このビルをぶっ刺してぶっ壊した火の槍が、ビデオの巻き戻しみたいにイタリ
アに帰ってったから」
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/02/23(水) 05:30:18.97 ID:PpVfCaewo
校長室は広大な空間だった。悪趣味な、広大な空間だった。
部屋に入って来た『忘れた』はずの男を見ても、アウレオルス=イザードに表情らしきもの
はない。
「気づいたか、私の目的に。よもや止めはしないだろうな?」
「いいや、止めるね!」
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