過去ログ - 竜華「何で死んでもうたん怜……?」 怜ちゃん「何でやろな〜」
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1: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:10:16.60 ID:tJOLQydwo
投下ペースは遅くなるかもしれません
大阪弁については目を瞑ってくだされば幸いです

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2: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:10:56.77 ID:tJOLQydwo
「怜……」

自分の部屋のベッドに腰掛けて清水谷竜華は一人泣いていた。

一週間。竜華はこうして自室に引きこもり泣きながら過ごしている。
以下略



3: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:11:25.82 ID:tJOLQydwo
枕神怜ちゃん。インターハイ団体戦準決勝で竜華が発現させた能力だ。

竜華が他人からは見えない怜の幻影、枕神怜ちゃんを呼び出して和了までの未来を教えてもらうという、二人の絆の証ともいえる能力である。

「怜ちゃん……? でも怜ちゃんと本物の怜は思考とか共有しとるんじゃなかったん?」
以下略



4: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:11:51.90 ID:tJOLQydwo
「はぁ……」

久しぶりに入った湯船。暖かなお湯に汚れきった体と心が洗われていき、竜華は思わず溜め息を吐いていた。

『女の子なんやから風呂くらい毎日入らなあかんで』
以下略



5: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:12:22.29 ID:tJOLQydwo
「……ほんまぶっ飛んだ話ですね」

あくる日、久しぶりに登校した千里山女子学院の麻雀部の部室のレギュラー陣のみが使えるミーティングルームで、竜華は彼女と怜と共に団体戦を戦ったレギュラーの三人に事情を説明していた。

見舞いに来てくれたお礼から始まったその説明の間、終わったあともあまりに現実離れした内容に三人共黙りこくり、なんとか言葉が出てきたといったように最年少の二条泉が口を開く。
以下略



6: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:12:49.63 ID:tJOLQydwo
「……」

『……』

竜華は悲しみに顔を歪め、怜はどこか寂しそうに苦笑を作り、必死に手を動かす親友の姿を見守った。
以下略



7: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:13:21.69 ID:tJOLQydwo
「ツモ! 4000オール!」

山からツモって来た牌を引き力強く宣言しながらセーラが手牌を倒した。

「快気祝いに少しくらい手加減してくれてもええやん」
以下略



8: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:13:49.74 ID:tJOLQydwo
「いやでも江口先輩の言う通り私ら勝ててませんからね。卒業までに絶対安定して勝てるようになりませんと」

「ふっ、俺も来年からプロや。学生に負けられへんわ」

「応援したいんとちゃうんですか?」
以下略



9: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:14:22.36 ID:tJOLQydwo
「あん? どうしたんや竜華?」

「顔赤いですけど大丈夫ですか?」

セーラと泉に声をかけられて竜華が我に返ると、他の三人の前には牌はなく次局への準備を済ませていた。
以下略



10: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 00:15:16.52 ID:tJOLQydwo
今回はここまで
書いてて少し悩みましたけど竜華が羞恥プレイに傾倒していくような展開にはなりませんのであしからず


11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/14(水) 02:34:05.21 ID:Wp3hYdcEo
怜ちゃんは人の牌を見れるのか


12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/14(水) 04:03:07.08 ID:5gk53Kyso
いいじゃない続き頼むよ


13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/14(水) 20:42:11.06 ID:YAWWFTBDo
シリアスで好きや
続き楽しみにしてますー!


14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/14(水) 22:07:42.62 ID:a6/cMyHoo
いいね。続き期待


15: ◆lhQ1p.wlng
2013/08/14(水) 22:33:01.19 ID:tJOLQydwo
投下開始します


16: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 22:33:27.10 ID:tJOLQydwo
『なあ怜』

翌日の朝。登校中の竜華は近くの家の塀や道路をすり抜けて遊んでいる怜を呼んだ。

『なんや竜華?』
以下略



17: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 22:33:57.43 ID:tJOLQydwo
怜の意見はもっともだ。

竜華ももし何も知らずに死んだ怜の言葉を語る人間がいたら怒りをぶつけていただろう。例えそれが親友のセーラであったとしても。

竜華は怜の両親とも仲良くさせてもらっていたが怒鳴られるか、それとも頭の心配をされるかでどちらにせよ傷つけてしまうだけになってしまうのは明白だった。
以下略



18: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 22:36:00.73 ID:tJOLQydwo
「ううん今はセーラんとこに寝転んどるよ」

口に含んだから揚げを嚥下して竜華は指でセーラの肩を指し返した。

『感の悪いやっちゃなぁ』
以下略



19: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 22:36:32.00 ID:tJOLQydwo
放課後の部室のミーティングルームで竜華とセーラは泉と浩子に昼休みの話を説明していた。

「気配、ですか」

「またこう……あやふやな話ですね」
以下略



20: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 22:37:01.03 ID:tJOLQydwo
ただでさえ出ずっぱりで怜が名付けた『怜ちゃんパワー』は目減りする一方だ。能力を使えばそれは大きく減衰してしまうかもしれない。

残りの『怜ちゃんパワー』がどれほどの量なのかはわからないが大事なそれを自らそれを減らすような真似を竜華はしたくなかった。

(そういえば怜には残りの量がわかるんやったっけ)
以下略



21: ◆lhQ1p.wlng[saga sage]
2013/08/14(水) 22:37:29.29 ID:tJOLQydwo
『……すまんかったわ皆』

「……」

三人は促されて頭を下げる怜を――三人からすれば怜がいるであろう場所をじっと見据えていたがやはり見えないようだった。
以下略



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