14:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:20:07.27 ID:AWhlWl6p0
花陽「どうして……私を助けてくれたんですか……?」
綺礼「私は代行者としての責務を果たしただけだ。そこに特別な意味などない」
花陽「そう、ですか……でも、力を貸してくださったことには……変わりありません。ありがとうございます」
15:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:20:54.16 ID:AWhlWl6p0
シエル「西木野さん、ちょっと……」
そのまま二人は病室から出て行き、残されたのは私と言峰さんだけ。
16:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:22:26.26 ID:AWhlWl6p0
花陽「……全ての人を助けることができないから、ですか」
綺礼「そうだ。男は正義の味方として、誰も血を流すことのない世界……つまり恒久的な世界平和を望んだ。
しかし、それは人の領分を越えた、決して叶わぬ願い──己が理想の内にある矛盾に苦悩しながらも、男は走ることを止めなかった」
17:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:23:58.85 ID:AWhlWl6p0
花陽「そんなことって…………」
綺礼「男は何かを成し遂げることもなく、何かを勝ち取ることもなく、その短い生涯を終えた……これが正義の味方になろうとした男の末路だ」
花陽「……なにか救いはなかったんですか」
18:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:24:55.15 ID:AWhlWl6p0
私の発言を心の中で反芻しているのか、言峰さんは目を閉じて黙り込みました。
十秒ほど経過したあと、言峰さんはゆっくりと目を見開く。
19:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:25:41.67 ID:AWhlWl6p0
そのときが愉しみだと──続けて言うつもりだったのでしょう。
だけど、言葉にせずとも理解できた。
おかげで私は、背筋が凍るのではないかと思うくらいぞっとさせられた。
20:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:26:35.91 ID:AWhlWl6p0
再び歩み始めた言峰さんは病室の引き戸を開き、こちらに振り返って一言────
綺礼「救いを得たければ迷うな。友の命をどうするのかは、お前次第だ」
21:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:27:22.90 ID:AWhlWl6p0
真姫「花陽っ!?」
シエル「なにをしているんですか、小泉さん!」
22:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:28:47.56 ID:AWhlWl6p0
花陽「それってどういう────」
シエル「彼女は杉崎亜矢に血を絞り尽され、死徒化している最中なんです」
花陽「死徒化……?もしかして、凛ちゃんも吸血鬼になっちゃうってことですか!?」
23:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:29:49.51 ID:AWhlWl6p0
花陽「いっ……たっ……」
真姫「無理して動いちゃダメよ!」
24:名無しNIPPER[sage saga]
2016/12/29(木) 16:30:41.13 ID:AWhlWl6p0
シエル「本来なら、これは失策した私の責務……代われというなら、私が請け負います。恨んでもらっても結構です。ですが、星空さんはあなたの親友……最後の選択は、小泉さん自身の手でするべきです」
発言の意図を理解して、手が震えた。
77Res/77.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20