85:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/09(火) 21:32:57.22 ID:W+HAaMa50
*
その日の夜、俺はテントの前で昼間の出来事について考えを巡らせていた。
俺は透子の見たという《未来の欠片》を整理してみる。
86:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/09(火) 21:38:15.39 ID:W+HAaMa50
*
約束の時刻より早く日乃出浜にやってきた俺は、砂浜に座り、寄せては返す波を眺めながら、昨日の考察の続きに耽っていた。
「待った?」
87:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/09(火) 21:42:28.11 ID:W+HAaMa50
「これ、あげる」
透子はそう言うと、鞄からきらりと光を放つものを取り出した。
乳白色の渦が巻く、群青と淡紅のガラス球。
88:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/09(火) 21:52:33.62 ID:W+HAaMa50
「……じゃあ、どうすれば……?」
不安げな目でこちらを見る透子に、俺は肝心の問題提起をする。
「本当に、『未来の欠片』だったのかな……?」
89:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/09(火) 21:56:03.20 ID:W+HAaMa50
「…………」
海を見つめながら、俺は透子を待った。
やがて、ざっ、ざっ、と足音が近づいてきて、俺の傍で止まる。
90:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/09(火) 22:01:08.76 ID:W+HAaMa50
……これは、断罪、なのだろうか?
それにしては高山の言い方に俺を詰るようなニュアンスが感じられない。
むしろ、今の高山は俺を責めるというより、何かを『守ろう』としているように思える。
91:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/13(土) 18:09:26.16 ID:sOMkQtx30
<第8話 雪>
「透子――ッ!?」
海のほうに走り出した透子に追いつき、俺はくずおれる彼女の肩を支えた。
92:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/13(土) 18:17:12.39 ID:sOMkQtx30
*
……今日はもうダメだ。一度切って、明日また掛け直そう。
十コール目が鳴ったとき、俺は諦めて受話器を下ろしかけていた。
93:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/13(土) 18:24:00.72 ID:sOMkQtx30
*
制服に着替えて家を出るとき、母さんに妙なことを訊かれた。
「駆、ここの生活、楽しい?」
94:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/13(土) 18:36:59.66 ID:sOMkQtx30
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空は黄昏れつつあった。時計を見ると、そろそろ六時になろうとしている。
透子は校庭にいて、一心に鶏の素描をしていた。俺に気づくと立ち上がって、でも、あるところで迎えの足が止まる。
95:名無しNIPPER[saga sage]
2019/04/13(土) 18:42:13.59 ID:sOMkQtx30
「あっ、い、いや、妹から。ゆきくんがやなちゃんになっちゃったって」
ちょっと状況がよくわからない。だが――。
「こないだひなちゃんに、あっ、妹、陽菜、っていうの。ひなちゃんに、ゆきくんが実は水泳部の――」
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