過去ログ - 食蜂「好きって言わせてみせるわぁ」その4
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1
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 00:53:51.29 ID:igNzDGpDo
・禁書1〜3以外未読、新約もちろん未読、なので色々違う可能性があります
・地味に暴力描写有り、不快な人はごめんなさい
・荒らしがいた場合には徹底スルーをお願いいたします
……トリップ、これで合ってるかしら
その1
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その2
ex14.vip2ch.com
その3
ex14.vip2ch.com
SSWiki :
ss.vip2ch.com
2
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 00:55:44.54 ID:igNzDGpDo
前スレ
>>374
訂正
黄泉川愛理⇒愛穂
3
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 01:16:38.64 ID:igNzDGpD0
「……そうか。テメェが、食蜂の誘拐を主導した研究者か」
顔合わせ早々の喧嘩腰な態度に、大いなる誤解があるようだ、と初老の男が白髪交じりの髪を撫で擦った。
「騒動の大元は彼女に端を欲している。謂わばこちらは被害者で、事情を知りもしない部外者から罪人呼ばわりされるのは不本意だな」
以下略
4
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 01:21:26.21 ID:igNzDGpD0
「本心からの言葉だとしたら付ける薬がねえな。
利用するだけ利用しておいて、意に沿わなくなったら今度は意のままにってか。どんだけ自分本位なんだよ」
「過去の所業に対する制裁の意味がないとは言わんがね。
完成間近のギネス級ドミノを、ど真ん中から蹴倒すような真似をされたんだ。それも故意に。
以下略
5
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 01:26:14.89 ID:igNzDGpD0
身近にいる人間が手酷く傷つけられて、それでも無抵抗主義を貫ける者などいるはずがない。
座して死を待つ哲学など、上条当麻の辞書には登録されていない。
布束の前で自戒した通り、諦めの悪いことだけが、自分の取り柄だ。
「力づくか。しかし、君ごときに何ができるのかな」
以下略
6
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 01:34:11.05 ID:igNzDGpD0
講義のようにゆったりと投げかけられた質問が、上条の脳裏に高額な報酬を連想させた。
「そうだね。確かに、金銭もその一つではある」
「……ッ」
以下略
7
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 01:52:40.96 ID:igNzDGpD0
「……電撃使い(エレクトロマスター)の能力? なんで、大人に御坂みてえな真似が」
学園都市に子ども以外の能力者がいるなど都市伝説の類でしか聞いたことがない。
だが、それならば、なぜこの男は能力を使えるのか。
以下略
8
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 02:04:23.71 ID:igNzDGpD0
「テ……テメェってやつは……どこまで……」
「実験に役立つデータを残し、残ったパーツも髪の毛から爪先まで無駄なく再利用される。
クローンとして生み出された者としては、まさしく本懐ではないかな?」
以下略
9
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 02:19:36.01 ID:igNzDGpD0
倒れたきり一向に起き上がろうとしない上条に、木原がほくそ笑みながら手で空を切った。
ほどなく磁力によって数珠繋ぎになった鉄球が、長大な鞭と化した。
天井に届かんばかりに伸びたそれが大きく撓り、ついで上条の頭部目がけて振り下ろされる
以下略
10
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 02:23:22.55 ID:igNzDGpD0
(くそっ! 有り得ねえだろ! ……こうもことごとく読まれるなんて)
いくら回復力が増しているとはいえ、ダメージは蓄積していく。
このままではジリ貧、何より戦える時間は有限だ。
ガルドラボークの魔力が尽きれば、今度こそ打つ手はない。
以下略
11
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 02:32:45.76 ID:igNzDGpD0
劣勢にあって、上条は一つの確信を深めていく。
以前に男が食蜂の能力を研究していたのなら、体の能動的な反応についてもそこそこ詳しいはずだ。
おそらくは画像をスキャンするように、電磁波を用いてこちらの生体電流を読み取っている。
とはいえ、それが事実だとして、状況は好転しない。
どんなトリックを用いたところで生理的な反応を止める手立てなどない。
以下略
12
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 02:37:43.95 ID:igNzDGpD0
「はっ……あ゛っ……ぎぃっ!」
足を抱えるようにして上条が床に転がり込み、苦悶の声を漏らした。
喉が痙攣してまともな悲鳴すら上げられない。
気も狂わんばかりの痛み。足の水分が、血が、ぼこぼこと泡を立てて沸騰している。
以下略
13
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 02:45:32.55 ID:igNzDGpD0
「…………ぅ……ぐぉ」
気が遠くなるような痛みに苛まれ、ぐったりとした上条に、木原が晴れ晴れとした表情を向ける。
「あと少しのところで手が届かない。我々が何度も通った道だ。君にも是非とも体感してもらいたい。
以下略
14
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 02:51:51.97 ID:igNzDGpD0
「まずは論より証拠だな。――――あぁ、お前たち、音声は拾えているかな? つけてくれたまえ」
一瞬何を言っているのかわからず、上条が怪訝な顔をしたが、すぐに察した。
男の仲間たちに何らかの作業を指示しているのだ。
はたして、木原が手をかざしてから数秒後、巨大なモニターにいくつもの波形や数値が表示された。
以下略
15
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 02:56:51.28 ID:igNzDGpD0
「それをこうも恩を仇で返されては、過激な対応もやむなしだな。
くく、今現在表示されている彼女の脳波から、いったい何が読み取れると思うね?」
我に返った上条が木原を見上げる。
以下略
16
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 03:03:03.06 ID:igNzDGpD0
「テメェに……テメェなんぞに、アイツの何が……わかるってんだ」
食蜂は、自分が抱えている問題については誰も巻き込もうとしなかった。
そうあろうと努めていた。
この騒動の以前から、自我を押し潰される瀬戸際に至るまで。
以下略
17
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 03:10:30.08 ID:igNzDGpD0
「こ、んのっ! ――どこまで腐ってやがるッ!」
計測対象の危険を知らせるビープ音を聞き、堪らず上条が駆け出した。
そのすぐ足元で、地面に転がっている金属球が勢いよく跳ね上がった。
側頭部に直撃を受けた上条が床を二転三転する。
以下略
18
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 03:24:13.67 ID:igNzDGpD0
(ちく、しょう。どうして……)
どうして自分は、自分の言葉は、こうまで無力なのか。
この軽蔑すべき人でなしに勝つことさえできないのか。
以下略
19
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 03:31:24.38 ID:igNzDGpD0
「それまでの間、役にも立たん正義感を振りかざし、我々から研究成果を奪おうとした罪を、
たっぷりと思い知らせてやらねばならんな。君にも、あの子にもね」
内面に生じつつある変化とは裏腹に、皺だらけの指先からよからぬ命令を下す電波が二度三度と放たれ続ける。
全体の波形が段々となだらかになっていく様が霞む視界に映る。
以下略
20
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 03:40:01.47 ID:igNzDGpD0
「……何だこれは。どうしたことだ?」
上条に目もくれることなく、木原が端末機に駆け寄った。
タッチパネルを焦り隠せぬ手つきで叩き、内臓マイクのスイッチを連打する。
以下略
21
:
乾杯
◆ziwzYr641k
[saga]
2014/06/10(火) 03:44:33.64 ID:igNzDGpD0
――窓のないビル
「何故君は、あのような連中に好き勝手を許しているのかな?」
以下略
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