過去ログ - 少年「そんな『憎悪』が、あってたまるか」
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25: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 00:48:23.45 ID:YBOMP4fI0
次の日、○○くんから××くんが一人になる場所を聞いた僕は、
バットを持って一気に殴りかかった。

「うわああああああ!」

以下略



26: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 00:50:10.98 ID:YBOMP4fI0

「お前の言った通りだったな○○。やっぱり□□は逆恨みして俺を襲ってきたぞ」
「う、うん……そうだね……」

○○くんは気まずそうな顔で、××くんとも僕とも目を合わせようとしなかった。
以下略



27:名無しNIPPER[sage]
2014/12/27(土) 00:51:38.44 ID:gHMiT6ViO
おーぷんのじゃん


28: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 00:52:38.06 ID:YBOMP4fI0
「う……ぐぅ……」

それを理解した瞬間、自然と涙が流れた。
どうしてこんなことになったのだろう。なぜこんな目に遭うのだろう。

以下略



29: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 00:56:06.77 ID:YBOMP4fI0
「は、はは……」

そうだ、僕は負けっぱなしではない。
僕は……

以下略



30: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 00:59:46.18 ID:YBOMP4fI0
その後。
××くんが呼んできた先生たちによって救急車が呼ばれ、僕は再び入院した。
だが、退院した僕を待っていたのは学校ではなく少年院だった。
先生が言うことによると、××くんに逆恨みした僕が彼の右膝を刺し、
それに激怒した○○くんが僕の右目を潰したことになっていた。
以下略



31: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:01:01.80 ID:YBOMP4fI0
僕は忘れない。忘れることが出来ない。
病院にいたときも、少年院にいたときも、こうして高校に通うようになっても。
僕は彼の行動を忘れることが出来ない。

僕がこんな目にあっているのに、彼は何のおとがめも無しに生きている。
以下略



32: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:02:11.97 ID:YBOMP4fI0
理にはかなっている。
僕が彼のことで苦しむのなら、彼のことを考えなければいい話だ。
だが、彼のことを考えないようにするということは、
彼を許すと言っているようなものだ。

以下略



33: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:03:18.99 ID:YBOMP4fI0
少年院を出て半年後。
僕は様々な武器を準備し、さらに××くんの行動パターンを調べ、
わざと彼を林の中に誘導した。

そして現在、彼と対峙している。
以下略



34: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:08:21.18 ID:YBOMP4fI0
彼が僕を憎むのはいいだろう。
だが何だ? 僕を殺して前に進む? 正当な憎しみ?

ふざけるな。
正当な憎しみなどあるものか。
以下略



35: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:10:48.69 ID:YBOMP4fI0
だから、隠し持っていた改造電動ガンで右足を撃った。

「ぐあああああああああああああっ!?」

破裂音の後に、彼の悲鳴が響く。
以下略



36: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:13:40.25 ID:YBOMP4fI0
僕を見つけて、思いつきで襲いかかってきた分際で?
自分に危機が及ぶと、あっさり怒りを引っ込めるような分際で?
自分の都合のいいように憎しみを利用するような分際で?

「……な」
以下略



37: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:15:20.55 ID:YBOMP4fI0
「今だってそうだ。君は自分が危なくなると、躊躇なく命乞いをした。まるで僕への憎しみなどなかったかのように。
 君は、自分に都合のいい時に湧き上がったり、引っ込んだりするものを『憎悪』と言ったのか!?
 こんなことで誰かを憎むことを忘れられるのか!?」

僕がどのくらい君を憎んでいると思っている。
以下略



38: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:18:04.34 ID:YBOMP4fI0
僕は返り血を浴びた状態で、林を出た。
予想通りではあったが、キツい。

予想通り、僕の『憎悪』は彼がいなくなっただけでは消えなかった。

以下略



39: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:20:42.49 ID:YBOMP4fI0
僕はその警察官と共に、警察署の取り調べ室に入った。
中では、簡素な机とパイプ椅子。石油ストーブが置かれていた。
警察官はストーブに火を点けてから座る。
僕もそれに従って座った。

以下略



40: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:22:29.06 ID:YBOMP4fI0
「生きろ……なんて、軽々しくは言えないな」

意外な言葉だった。
てっきり、生きてさえいればなにかいいことがある、みたいなことを言われると思っていたからだ。

以下略



41: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:24:02.54 ID:YBOMP4fI0

「う、わ、わあああああああああああああ!」

その直後に僕は大声を出して泣いた。
その言葉。
以下略



42: ◆BEcuACNawuaE[saga]
2014/12/27(土) 01:25:51.80 ID:YBOMP4fI0
終わり!

そんな便利な感情ではない


43:名無しNIPPER[sage]
2014/12/27(土) 04:08:38.37 ID:9A6f+ksIO



44:名無しNIPPER[sage]
2014/12/27(土) 22:01:32.84 ID:Odzdn5kKO
乙乙


45:名無しNIPPER[sage]
2014/12/28(日) 20:27:19.75 ID:HLyuOO+xo
逮捕されなかったの?


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