過去ログ - 【君の名は。】「君の名を。」【夢と知りせば(仮)】
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1:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 18:54:22.82 ID:lQVBXINYo
朝、目が覚めると、何故か泣いている
いつからかは覚えていない。そのくらい、昔から。
「涙…また…」
いつも通りの朝。しかし、この日は違った
「…どこだ、ここ?」
見知らぬ天井。木組みは無い。声が高い。
「…無い?…ある…」
無い。自分の臀部にくっついているそれがない。変わるに胸部に膨れ上がったそれがある。
迷わずそれに手をくっつける
うむ。良い触り心地だ。
そこから揉んでいく。
うむ。固すぎもなく、柔らかすぎもない。ちょうど良い大きさ、ちょうど良い固さの乳房だ。
次はペタペタと体を触っていく。細い。小さい。
手をついたらその瞬間崩れ落ちてしまいそうな位華奢だ。
何か既視感を覚えつつも、姿見の前に立ち、服を脱ぐ。
サラリ。そういってパジャマは地面に落ちる
そして、絶叫。

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2:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 19:16:50.95 ID:lQVBXINYo
春うらら。
桜の花びらが舞い、地面には沢山の草々が生い茂っている。
天気もよく、洗濯物がよく乾きそうだ。
脳内BGMが緩やかに上がったり下がったり。
上京してから早3年。最初は人混みに慣れなかったが、いつ来たことがあるのか路線図や建物の場所も直ぐに覚えることができた
以下略



3:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 19:28:09.97 ID:lQVBXINYo
会社に着き、いつも通りタイムカードを押す。
しかし、見覚えのない時間がある。
8:42
8:43
8:35
以下略



4:名無しNIPPER
2016/10/07(金) 19:37:57.64 ID:D+2c4KmZ0
改行しないと見づらい

文は期待してる


5:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 19:42:24.57 ID:lQVBXINYo
東京暮らしを始めてから早3年。去れど3年。
だんだんと疲れてくる。もしかしたら、あそこにいた方がマシだったのかもしれない。そうやって、消えた故郷を想う。
8年前。星が降った日。
1200年周期で地球にやって来る彗星、ティアマト彗星の核の一部が崩壊し、故郷糸守町。それも我が家に落ちた。
秋祭りだったその日、何故か避難訓練で被害区域の人が全員高校の校庭にいて、死者は0名。まさに奇跡の日だった。
以下略



6:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 19:59:31.69 ID:lQVBXINYo
自分のアパートの部屋に着き、ベッドに転がる。ご飯を作るとか、洗濯とか、録画確認とか、ご飯を作るとか色々あるけれどいつも最初はこれをする

まるで体が何かに制御されているかのように、これをするのだ。

これをすると、心がすごく落ち着くから。
以下略



7:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 20:07:17.25 ID:lQVBXINYo
意識がふわふわと浮いている。

落ちたり上がったり時には左右に動いたり。

自分のでない、誰かの人生の追憶を見せられてるような感覚。
以下略



8:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 20:13:00.46 ID:lQVBXINYo
音楽がなっている。酷く不快なリズムと音で脳が強制的に起こされる。

確かアイホンのアラームにこんなのがあったハズだ。

だけど、私が設定してるのは穏やかなリズムでゆっくりと目が覚める、心地の良いもののはずだ。
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 20:36:02.18 ID:lQVBXINYo
股間にあるそのテントを横目に見ながらスマホのアラームを止める。

そこでようやく事の異常さを再確認する

「なん、なんやこれっ…!?」
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 20:56:52.85 ID:lQVBXINYo
「瀧、俺は先にいくからな」

ネットで調べてネクタイを頑張って絞めたあと、今だに存在するそのテントを無理矢理折り込んでズボンを履く。

言われた通りおじさんがいる部屋を探し、一緒にご飯を食べた。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 21:40:49.52 ID:lQVBXINYo
涙が止まったことを確認して、私は玄関を開ける。

飛び込んできたのは東京の風景。三年間、見続けてきた物だ。

今まで見てきたというのとは違う見たことのある風景をどこで見たことがあるのか、記憶を掘り出す。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 21:56:13.32 ID:lQVBXINYo
どっへぇぇぇーーと大きなため息を付きながら私は電車に乗っていた。

一日中できない仕事をやらされるのがここまで苦痛だとは。

立花瀧は普通の会社員ではあるが、その中でも少し専門的な部分にあるらしい。
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 22:13:14.78 ID:lQVBXINYo
「…入っちゃった」

まじまじとは見てないし、殆ど触ってないし、セーフだよね。と自分に言い訳をしながら髪を乾かす。

「お休みなさい」
以下略



14:名無しNIPPER[sage]
2016/10/07(金) 22:18:42.31 ID:8Ye0v86Eo
支援


15:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 22:48:16.74 ID:lQVBXINYo
「──クン…─キクン…─タキクン─」

どこからか、声が聞こえる。懐かしい声で、忘れたくない声で、忘れちゃダメな声で、忘れたくなかった声が。

「覚えて…無い──?」
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 23:49:34.68 ID:lQVBXINYo
「目が覚めても、忘れないように」

どこからともなく声がする。大切な人の大切な言葉。今までずっとこの聞こえてくる声を頼りに生きてきた。この人のために生きてきた。

「名前、書いとこうぜ───」
以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2016/10/07(金) 23:55:13.32 ID:lQVBXINYo
気が付いたら家を駆け出していた。駆け出さずにはいられなかった。ここで駆け出さなかったら、君が、俺の心の中に今も残り続けてる君が完全に消えてしまう気がしたから。

遅刻だとか、サボりだとか、そんなものは気にしなかった。気にする余裕など無かった。気にする気も無かった

俺は君に出会わなきゃいけない。君に合って言わなきゃいけない。
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:05:59.34 ID:uLEGWB8lo
気分は8年前だった。

8年前、まだ君が私を知る前。

君がデートすると思ったらいてもたってもいられなくなって東京に出たあの日。
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:10:26.91 ID:uLEGWB8lo
それでも、俺達は出会うことは出来なかった。

運命がそうさせてるのか、単純に運がなかったのか、それともあいつが俺を探していないのか。

ふらふらと夕焼けの中、家にたどり着き、ベッドにうっつぷした。
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:18:23.72 ID:uLEGWB8lo
ベッドの上で泣いていた。夕焼けの中家にたどり着いたときの顔は酷いことになっていた。

涙でぐちゃぐちゃで、メイクはつけてはいないけど、鼻水も出てて。

君に出会えなかったという事実が、私の胸の穴を更に大きくさせる。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2016/10/08(土) 00:31:38.24 ID:uLEGWB8lo
深い深い深い
無限に続く闇に飲み込まれていく。

だんだんと光が見えてくる。

以下略



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