過去ログ - 無尽合体キサラギ
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1:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:01:58.43 ID:jvzcG60Ao
無尽合体キサラギのSSです
ボイノベ版未読Pも居るかも知れないので、
序盤は地の文変えたりストーリー補足したりはしてますがほぼボイノベ版の展開そのままです
劇場版キサラギの内容に入るのは後半からです

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:03:05.18 ID:jvzcG60Ao
  『えー、突如現れた巨大な球体は、今のところ何も動きを見せてはおりません!
   目撃者の情報によると、月の裏側から落ちてきたとのことで――』

  『続いてのニュースです。世界各地に落着した黒い巨大球体について、
  アメリカ合衆国の○○研究所が会見を開きましたが、
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:03:38.02 ID:jvzcG60Ao
月が泣いた、と言ったのは誰であったか。
いつからか“月の涙”と呼ばれるようになったそれは、何の前触れも無く現れた。

それは完全な球体。
突如地球へと降り注いだ、月の裏側より出でた幾百もの黒い物体。
以下略



4:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:04:19.25 ID:jvzcG60Ao



耳をつんざくような破壊音は、
のどかさを絵に描いたような郊外の学園の一画から響き渡った。
以下略



5:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:05:25.67 ID:jvzcG60Ao
マミ「天に聞け、地に聞け、人に聞け。悪は全員、私たちの歌を聴け!」

アミ「正義のアイドル! アミとマミ、颯爽と、登・場っ!」

どーん、と最後には効果音まで口を揃えて発し、
以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:06:11.05 ID:jvzcG60Ao
マミ「やきそばパンはみんなが愛する昼休みの至宝!」

アミ「その聖なる争奪戦を暴力で汚す、お前の血は何色だぁーーーーっ!」

次の瞬間、聞く耳持たないとばかりに番長は怒号を上げて突進する。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:07:18.08 ID:jvzcG60Ao



アズサ「――で、最終的には不人気ナンバーワンのミント納豆パンを、
    窒息寸前まで番長くんの口の中に押し込んだ、と」
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:07:47.99 ID:jvzcG60Ao
アズサ「あなたたちはまったく、いつも他人事みたいに……」

お説教されているという自覚がまるでない二人を前に、
三浦アズサは教師ではなく気苦労の大きい母親のように、トホホと涙目になった。

以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:09:16.71 ID:jvzcG60Ao
アズサ「他の生徒に迷惑をかける番長くんを注意するのは立派だと思うわ。
    でもそのやり方が過激すぎると言ってるの」

マミ「殴られたり蹴っ飛ばされたりした子もいるんだよ!」

以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:10:08.48 ID:jvzcG60Ao
アズサ「まぁ……今日はもういいわ。時間も遅いし、帰りなさい」

はーい、と明るく返事してアミとマミは元気に椅子から立ち上がる。
そのときペロッと舌を出したのは、いつもお世話をかけてごめんなさい、という
二人なりの合図だということをアズサはわかっている。
以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:10:50.02 ID:jvzcG60Ao
引き出しから取り出された真っ白い封筒を、アズサはマミに手渡した。
はさみも使うことなく、マミが器用に封を切るのをアミが見守る。
中にあった便箋を広げ、文面に目を走らせる二人を、
アズサもなぜか少し緊張して見守った。
しかしすぐに二人の顔がパッと明るく綻ぶ。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:16:57.12 ID:jvzcG60Ao



夕暮れの山道。
山頂へと向かうバスの中で、アミとマミは隣同士の席に座り、
以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:18:34.35 ID:jvzcG60Ao
何度目かのカーブを曲がった頃、窓の外に黒く巨大な球体が見えてきた。
月の裏側より飛来して以来ただ黙して鎮座するばかりの、謎の巨大物体。
黒き月の涙と呼ばれるようになったそれは、
アミとマミが暮らすこの町にも落着していた。

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:22:11.82 ID:jvzcG60Ao
長きに渡り周囲の風景を反射するのみであった球体の表面に、
今、光を放つ縦一文字の亀裂が生まれた。
初めは鋭利な切り口を思わせた裂け目であったが、
それは見る見るうちに広がり、ぽってりとした楕円状になった。
まるで球体が口を開いたかのように。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:24:07.34 ID:jvzcG60Ao
アミの指した先を見たマミはその途端、アミと同様に両手で耳をふさぐことを忘れた。
光を放つ球体の口腔に、人型を形成する影が現れたのだ。
それは、あまりにも巨大。
響き続ける轟音をまとい、まさしく巨人は、球体の中からのそりと進み出てきた。

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:25:56.09 ID:jvzcG60Ao



   「ンフフフフ。始まりましたわ、ハルシュタイン閣下」

以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:27:12.10 ID:jvzcG60Ao
《常勝》とは困難な戦いを勝ち抜いてこそ輝く称号である。
勝利がわかりきった作戦など、彼女にとっては侮辱以外のなにものでもなかった。

ハルシュタイン「イオリ……。あの星を、甘く見ない方がいい」

以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:28:21.18 ID:jvzcG60Ao
――山が燃え盛る炎に包まれる中、
アミとマミは煤だらけになりながらもようやく祖父の研究室にたどり着いた。
乗って来たバスは火災によって立ち往生し、二人は山の中腹から徒歩を強いられた。
その間にも怪ロボットは山を燃やし尽くしながら市街へと向かい、
混乱のエリアを拡大し続けている。
以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:30:56.57 ID:jvzcG60Ao
アミ「じいちゃ……」

もう何度目かわからない声を張り上げようとしたところで、アミがふいに言葉を止めた。
どうしたのかとマミは振り向こうとしたが、理由は聞かずともわかった。
二人の行く先に、淡く輝くものがあった。
以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:31:54.83 ID:jvzcG60Ao
二人が再び探索に戻ろうとしたその時、突如、宝石が発する光の光度が強くなった。
驚きに見開かれたアミとマミの目に映ったのは、
光の中に現れた蒼い鳥の姿であった。

マミ「鳥? 蒼い……鳥……」
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2017/01/20(金) 21:33:40.75 ID:jvzcG60Ao
   『孫たちよ、ワシはこの日のために準備した。
   希煌石《キラジェム》の輝きに身を任せよ。怪ロボットを打ち倒すのだ!』

アミ「爺ちゃん! どこにいるの!?」

以下略



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