1: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:26:47.96 ID:TSoDzUbO0
モバ○スSS??です。
胸糞展開注意。
直接性描写は無いですが、エグい表現あります。
書き溜め途中までなので、気長にお付き合いいただけると幸いです。
2: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:27:40.83 ID:TSoDzUbO0
「○○ーっ、○○は居るか??」
デスクのはるか向こう側から、部長が俺の名前を呼ぶ声がした。
3: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:28:15.12 ID:TSoDzUbO0
「○○・・・、本社の社長がお前を名指しでお呼びだ、何か心当たりは有るか??」
有る訳がない。
4: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:28:50.95 ID:TSoDzUbO0
「全くないです」
困惑を隠しきれずに断言すると、部長は軽くため息をつき、
5: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:29:23.48 ID:TSoDzUbO0
名刺に書かれていた日時、場所の指定通りに向かうと、六本木のとあるバーに辿り着いた。
中に入るとまずその雰囲気に圧倒された。
6: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:29:53.40 ID:TSoDzUbO0
居心地悪くカウンターの端に座り、礼儀正しく話しかけてきた初老のバーテンダーに社長の名刺を見せ要件を告げると、
バーテンダーはしばらくお待ちください、と慇懃に一礼して何かお作りしますか、と俺に尋ねてきた。
普段通っている飲み屋の注文の常識が全く通用しそうにないので、苦し紛れに、
7: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:30:25.22 ID:TSoDzUbO0
そんな全く酔えない酒盛りを重ねていると、後ろの方から待たせたね、と言う重々しい声が聞こえて来た。
振り向くと、そこには高級そうな仕立てのダブルのスーツに身を包んだ太めの老紳士が、
隣に眼鏡の素敵な知的な美女を連れて立っていた。
8: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:31:03.87 ID:TSoDzUbO0
言い訳させて貰えるならば、彼女の笑顔が何故か俺にとても親しみやすい、どこか懐かしい人間に会えた様な、そんな笑顔に
見えた、と言うのはあまりにも節操がなさすぎるだろうか。
俺と言う人間がこんなにも美女に弱いというのは新鮮な驚きではある。
9: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:31:33.39 ID:TSoDzUbO0
それにしても驚いた。
世紀の大発明と言われ、世界中にニュースを振りまき、今でも超一線の研究の第一人者が
こんなにも若くて、しかも美女だとは。
10: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:32:17.72 ID:TSoDzUbO0
本社社長が完全に姿を消すと博士は俺に向き直り、
「久しぶり…ではないのね、はじめまして。…ふふっ、何時も思うけど何だか変な感じね」
と、いたずらっぽく微笑んだ。
11: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:33:13.20 ID:TSoDzUbO0
「まず、私は今、別の世界を観測出来る装置を研究しているの」
「はい…確か、限定的ながら成功して、パラレルワールドの観測に成功、ノーベル賞をお取りになったとか…」
12: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:33:55.73 ID:TSoDzUbO0
「ア、アイドル…ですか。。」
「やっぱりおかしいわよね、私がアイドルなんて…」
博士は顔を真っ赤にして俯いてしまった。
13: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:34:24.71 ID:TSoDzUbO0
「俺が、アイドルのプロデューサー…何だか想像もつかないですが…」
「私だってそうよ、あんな近い世界に自分がアイドルになってる可能性があるなんて」
14: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:34:58.08 ID:TSoDzUbO0
確かに興味深い話だ。
別の世界の自分が明らかに自分より幸せそうに暮らしている。
違いが何か気になるのは人のサガと言うものだろう。
15: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:36:19.47 ID:TSoDzUbO0
「曲がりなりにも一つの世界を観測するのだから、自分一人だけの手じゃ足りなくなって来たの。
でも、別世界とは言え、自分の周りの行動をプロジェクトのスタッフに見られるのは流石に抵抗があって…」
確かに。
16: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:36:55.04 ID:TSoDzUbO0
「こっちの世界でも成功している人は問題なかったのよ…、
「へぇ、あっちの世界でも同じ様な会社設立してんだね、まあ負けてる気はしないけど」
「アイドルですか…モデルとして長年やってますけど、こんな世界も素敵ですね…。」
17: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:37:25.30 ID:TSoDzUbO0
「えらい事ですね・・・」
俺は心の底からそう思った。
そんな俺の発言に博士は沈痛に頷きながら、話を続けた。
18: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:38:18.39 ID:TSoDzUbO0
「プロデューサーって……」
怯みながら自らを指さす俺に、博士は俺の瞳を見つめながら、頷き答えた。
「そう、貴方よ。」
19: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:38:56.86 ID:TSoDzUbO0
「これって・・・」ガクガク震えながら、博士に尋ねる。
「そう、申し訳ないけど、プロデューサーにならなかった君を逆恨みして、君に危害を加える可能性が極めて高いの。」
「そ、そんな、どうにかならないんですか!?」
20: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:39:32.00 ID:TSoDzUbO0
「そんな・・・」
絶望に目の前が真っ暗になる。
「とにかく、注意だけは怠らない様にして頂戴、勿論、全面的に私たちがバックアップするわ。
21: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:40:06.19 ID:TSoDzUbO0
きっかけは親とケンカして家を飛び出した時だった。
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