1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 04:52:00.95 ID:jqkpcgGC0
モバマスSSです。
初SSなので読みづらい点はご容赦ください。
書き溜めで完結、凛の一人称視点で進んでいきます。
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 04:52:47.52 ID:jqkpcgGC0
事務所に帰った私を最初に迎え入れたもの――それは私を労う言葉や帰りを喜ぶ声ではなく、部屋一面に放たれた異臭だった。
凛「…ねぇプロデューサー。こんな所に靴下脱ぎっぱなしにしないでくれる?」
異臭の原因…それは営業から戻り、束の間の休息を取っているプロデューサーが脱ぎ散らかした靴下から漏れ出ていた。
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 04:54:14.60 ID:jqkpcgGC0
数分後。
応接室で雑誌に目を通していると、プロデューサーが顔を覗かせた。
P「じゃあ凛、ちひろさんも暫く戻ってこないそうだし、俺はまた出てくるから頼んだぞー」
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2013/08/08(木) 04:55:30.42 ID:jqkpcgGC0
凛「んっ、ふぅ…はぁぁ…」
鼻腔を突き抜け、匂いが体中に広まっていく。
背中に悪寒に似たような、しかし気持ちのいい感覚が走り、脳内まで痺れてしまいそうになる。
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 04:57:46.14 ID:jqkpcgGC0
凛「んはっ…すぅー…すぅー……はぁ、ぁ…」
そして、現在。
私は、事務所に誰もいない時を見計らって、時々プロデューサーの靴下の匂いを嗅いでいる。
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2013/08/08(木) 04:59:51.10 ID:jqkpcgGC0
聖來「な、何?どうしたの凛ちゃん?」
呆気に取られた表情で私を見つめる聖來さん。
当然だ。彼女は臭いの元凶であるこの靴下を片付けようとしていた。
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2013/08/08(木) 05:01:18.46 ID:jqkpcgGC0
私は、靴下を持ち帰る、などという野暮なことはしない。
厳密には既に何度か実行したのだが、どれもこれも違うのだ。
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:02:56.77 ID:jqkpcgGC0
ふと、今の自分の姿を考えて思う。
今の私は、まるで犬だ、と。
…ハナコだったら、この匂いを嗅いだらどう思うだろうか。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:04:16.73 ID:jqkpcgGC0
瞬間。私の足は、別の生き物のように光り輝いて見えた。
勿論それは目の錯覚だったのだろうが、私の足は、まるでプロデューサーと1つになったかのようで。
それを、とても喜んでいるように見えた。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:05:24.10 ID:jqkpcgGC0
そして、私は思った。
1日だけでは、洗濯したらこの匂いはリセットされてしまう。
ならばいっそのこと、一週間ほど履き続けてみるのはどうだろうか、と。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:07:20.93 ID:jqkpcgGC0
凛「ねぇプロデューサー、今日のスタジオここから近いでしょ?」
あれから数日後。
今日は次の収録についての軽い打ち合わせ等があり、一応スタジオまで出向くことになっている。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:09:54.18 ID:jqkpcgGC0
今日はいつにも増して気温が高く、この夏の最高気温を更新しているとTVで言っていた。
しかし、そんな中で私の足元は、分厚いブーツに包まれている。
こんな暑い日に何故わざわざこんなものを履いているのかというと、それは勿論、プロデューサーの靴下の匂いを包み隠す為だ。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:11:58.33 ID:jqkpcgGC0
帰り道。
プロデューサーが先を歩き、私が後を着いてゆく。
まるで主人に着き従う犬みたい。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:14:11.03 ID:jqkpcgGC0
凛「ふうぅぅ、ぅ…」
――事務所。誰もいない、会議室。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:16:17.70 ID:jqkpcgGC0
だが。
そんな幸福は、長くは続かない。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:18:38.85 ID:jqkpcgGC0
沈黙。
どれぐらいの時間が経ったのだろう。
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:20:03.51 ID:jqkpcgGC0
P「凛。正直言って、俺にはお前についていく自信が無い。いや…無くなった、というべきか…」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:21:19.77 ID:jqkpcgGC0
P「凛…それじゃあ…」
そう言って、プロデューサーは会議室を後にした。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:22:34.95 ID:jqkpcgGC0
以上です。
一応ハッピーエンド?バージョンも書いたので、
もし読みたい人がいればそちらも投下します。
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:24:01.94 ID:QZKomi1AO
是非とも、お願いします
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/08(木) 05:26:53.00 ID:jqkpcgGC0
分岐区切るとこミスってしまったよちくせう…
では、>>16の途中から
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