過去ログ - とある幻想の一撃男(とある×ワンパンマン)
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
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2014/08/03(日) 05:03:40.03 ID:g4FKKuxko
・注意事項
上条さん魔改造(上条さんサイタマ化)
そういう意味ではとある魔術の禁書目録とワンパンマンのクロスオーバー。
ハーメルンさんとマルチ投稿してます。
某禁書総合スレに投下したものと、新たに1万字書いたものをとりあえず投稿したいと思います。
それでは、よろしくお願いします。
・ ・ ・
少年は不幸だった。
持ち物をなくすのは当たり前で、財布を落とすのも日常茶飯事。
足元に気をつけなければ犬の糞を踏みつけて、足元に気を取られていたら電柱にぶつかる。
こうした不幸は飽くまでも身に降りかかるだけだが、時として周りを巻き込んだ不幸も多々あった。
例えば、居眠り運転によって蛇行運転していた車が少年に突撃したり。例えば、包丁を持った通り魔が少年に襲い掛かったり。その度に少年は傷つき、周りを巻き込んでしまった。
そんな少年を周りが排斥するのも無理からぬ話で、時には暴力沙汰にも発展したものだった。
少年は理解した。己は不幸な星の下に生まれて来たのだと。
同時に決意した。この身に降りかかるあらゆる不幸は周りを巻き込む事無く、己が力で跳ね除けて見せると。
正義の味方ヒーローになるのだと、少年はその時に誓った。
その為に少年が選んだのは、己が肉体を鍛える事だ。通り魔を返り討ちに出来るくらいに、迫り来る車を回避出来るくらいに、自身の身体能力を向上させる事に対して否やはなかった。
雨の日も、風の日も、雪の日も、熱を出そうとも、腹を下そうとも、血反吐を吐こうとも、少年は自身に課したトレーニングを止めることはなかった。
そしてある時、少年はウニ頭になっていた。
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2014/08/03(日) 05:05:17.80 ID:g4FKKuxko
学園都市は日本でもトップクラスの技術を持った学生の街である。
“記憶術”だとか“暗記術”だとか、そんな名目で超能力の研究を行っており、同時に脳の開発を行っている都市として有名となっている。
何故有名なのかというと、設備の潤沢さや二十三の学区内には計二百三十万人の人口のうち八割が学生であるとか、理由は多くあるものの、最も大きな理由としてはやはり超能力にあるだろう。
誰しもが一度は夢想した事があるだろう。
以下略
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2014/08/03(日) 05:06:47.25 ID:g4FKKuxko
「おい、俺からヤらせろよ。最近溜まってんだよ」
「ざけんなよ、最初に見つけたのは俺だろうが。てめーはケツの穴でもほじってろ」
「じゃあ俺口もーらい」
「お前またかよ。口なんか下手糞が咥えても気持ちよくねーべ?」
「バッカお前その下手糞さが余計に興奮するんだろうが」
以下略
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2014/08/03(日) 05:07:48.24 ID:g4FKKuxko
「……ふざけてんのかコラァ!!!」
何処の世界にこれ程までに所帯染みたヒーローがいるのだと、不良達は目の前のふざけた存在に怒りを露にする。
お楽しみを邪魔され、訳の分からない名乗りを上げられてキレない不良はそうそう居ないだろう。
「舐めやがってええええええ!!!」
不良の一人が殴りかかった。さっさと伸して続きを始めたい。そんな性欲に塗れた怒りの感情をツンツン頭の少年にぶつける為に。
以下略
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2014/08/03(日) 05:08:24.36 ID:g4FKKuxko
「逃げてください!」
少女は叫んだ。自身を守る為に見知らぬ他人を犠牲にするなど出来るはずもない。そんな善性を有した少女だった。
しかし、裏を返せばそんな心優しい少女を、不良達はその心までも犯そうとしていたのだ。その事実だけで、少年の心はマグマのようにふつふつと煮え滾っていく。
「いいぜ、テメェがその力で何でも思い通りに出来ると思ってるのなら……」
以下略
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2014/08/03(日) 05:09:44.63 ID:g4FKKuxko
・ ・ ・
「あっちいいいいいい!!!!」
七月二十日。夏休み初日を迎えた今日、ツンツン頭の少年は茹だる暑さに言いようのない怒りに包まれていた。
以下略
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2014/08/03(日) 05:11:22.16 ID:g4FKKuxko
「つか、夕立とか降ったりしねーだろうな……」
そこはかとなく嫌な予感を過ぎらせながら、器用にも布団を両手に窓を片足で開け放つと、既に白い何かが引っ掛けられているのを上条は視界に入れた。
「……シスターさん?」
以下略
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2014/08/03(日) 05:12:17.04 ID:g4FKKuxko
・ ・ ・
「追われてた? 誰にだよ?」
「うん。本当は別のマンションに飛び移ろうとしたんだけどね、後ろから撃たれちゃって。それで君のベランダに引っかかってたんだ」
以下略
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2014/08/03(日) 05:13:17.92 ID:g4FKKuxko
「へえー。じゃあ、俺には魔力はあるけどそれを扱う手段はないってことか」
「そういうことかも。私みたいに魔力を精製出来ない体質っていう可能性もあるけど、開発を受けたならどちらでも意味はないかな」
そんな説明をインデックスから一頻り受けた所で、上条は少しだけガッカリした様子だが、本心では気にしていないのだろう。
夏休みだけあって私服の学生が目立つ中、シスターと高校生と言う奇妙な組み合わせは全国チェーンのコンビニエンスストアの前で立ち止まった。
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2014/08/03(日) 05:14:42.40 ID:g4FKKuxko
・ ・ ・
「ソーメンありがとう。美味しかったんだよ!」
「そりゃどうも。あの店員も大喜びするだろうな」
近場の公園にあるベンチに腰を掛け、まるで飲み物を飲むような勢いでソーメンをかきこんだインデックスは、上条の持っているソーメンに視線を向けながら感謝を示した。
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2014/08/03(日) 05:15:56.25 ID:g4FKKuxko
「じゃあさ、インデックス。お前を“こっち”まで引き上げたら良いんだな?」
念を押すように、上条は問いかける。続いて、ジロリと何処か虚空を見上げた。
直線距離にして五十メートルはあろう場所にある、周りよりも一際高いオフィスビルの屋上に視線を向けた。
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2014/08/03(日) 05:17:58.90 ID:g4FKKuxko
その瞬間。
パシッと小さな音が響き渡った。
「……!」
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2014/08/03(日) 05:19:19.75 ID:g4FKKuxko
「捕まえたぜ、魔術師……!!」
「それは、こちらの台詞です」
ピンと、空気が一瞬にして張り詰めた。周囲から人が払われた事もあって辺りは静寂に包まれている。
しかし、それ以上の“何か”が二人の間には渦巻いていた。
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2014/08/03(日) 05:21:27.47 ID:g4FKKuxko
「……うるっせえんだよ、ド素人が!!」
唐突に、神裂から放たれていた丁寧で鋭い武術然とした攻撃が、荒々しくなった。
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2014/08/03(日) 05:22:24.33 ID:g4FKKuxko
「……私は……負けたのですね」
流石に勝ったろうと思っていた上条すらも、ムクリと起き上がった彼女に対して驚きを露にする。
しかし、彼女から戦意は感じられない。それどころか何処か吹っ切れた面持ちを浮かべていた。
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2014/08/03(日) 05:23:04.39 ID:g4FKKuxko
「だから、記憶を消さなきゃならない理由を見つけりゃ良いだろって言ってるの上条さんは!! お分かり!?」
「だから、完全記憶が原因で脳の容量を圧迫してるって言ってるじゃないですか!! 何故分からぬのです!?」
このままでは埒が開かないと、上条は携帯電話を取り出してアドレス帳を開いた。
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2014/08/03(日) 05:23:59.09 ID:g4FKKuxko
「そら見た事か! 上条さんは科学の人なので、完全記憶の所為で死んじゃうなんてオカルト認めません!!」
「ですが上条当麻! 貴方こそ初めは信じていたではありませんか! それに、彼女は一年周期で記憶を消さなければ、本当に苦しんじゃうんですよ!? その理由が完全記憶能力でなければ、一体何なのです!?」
「……そこなんだよ、俺が気になってんのは」
十万三千冊と言う魔道書。詳細は分からないが、魔術師にとって重要な本であるという事は上条にも分かる。
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2014/08/03(日) 05:25:37.73 ID:g4FKKuxko
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「……それで、これから一体どうするんだい? 言っておくがインデックスに残された時間は精々三日か四日だ。こうなると残りの時間、上の連中はすっとぼけるに違いないだろう。それで僕らがインデックスの記憶を消して帰還した所で、僕らの持つ都合の悪い情報を消す、何てこともあってもおかしくない。必要悪の教会ネセサリウスとは、即ちそういう場所だ」
頭に大きなたんこぶを作った赤いロン毛の魔術師、ステイル=マグヌスはオフィスビルの手すりに寄りかかって不快げに淡々と状況を説明した。
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2014/08/03(日) 05:26:51.89 ID:g4FKKuxko
「そうだな。隠すような事でもねえし、教えよう……しっかり聞いとけよ」
彼女の真摯な視線に応えるべく、上条は姿勢を正して真正面から神裂を見据えた。
「いいか? 重要なのは、このハードトレーニングを最後まで続けられるかどうかだ」
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2014/08/03(日) 05:28:20.82 ID:g4FKKuxko
本当に辛かったんだ! と崩れ落ちるように跪いた。
悔しそうに地面を叩くと、地面にひびが入ると共にオフィスビルが小さく揺れた。
それに煽られるようにインデックスの身体も踊る。ステイルはインデックスが無邪気に上条へじゃれ付いているのを見て、嫉妬が八割を占める怒りを露にした。
「と言うかインデックス、君は何をしているんだ! そんな男に何時までもくっついてたら駄目だろう!?」
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2014/08/03(日) 05:30:29.15 ID:g4FKKuxko
かざした右手から、ずるりと無色透明の竜の頭が現れた。
竜はその顎を大きく開け放ち、インデックスをパクリと飲み込む。いや、透明なので包み込んだと言った方が正しいだろうか。
幻想殺しの効果はその竜にも宿っているらしく、歩く教会が甲高い音共に弾け飛んだ。
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