過去ログ - 響「行きつけのお店」
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1:1[saga]
2014/10/10(金) 23:05:14.55 ID:M6pjPsFx0
・アイマスSSです。
・地の文あります。 もりもりです。
・響お誕生日おめでとう!!!

ではよろしくお願いします。

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2:1[saga]
2014/10/10(金) 23:06:03.66 ID:M6pjPsFx0

アイドル活動も順風満帆。 仕事の合間にプロデューサーに無理を言って、車を出してもらった。
裁縫用の布や糸が不足してたのを思い出して、栄えた商店街の出口の方にある、足繁く通っている手芸用品店に顔を出してみた。
良く来るだけあって、ここの品揃えは他とは違い、色や布地は勿論、裁縫道具の種類も並じゃない。
客の人数が、この店の人気を何よりも語っていた。
以下略



3:1[saga]
2014/10/10(金) 23:07:19.23 ID:M6pjPsFx0

興が削がれて時計を一瞥、店員のコンタクトを計ってきた行動は正解だったかもしれない。
お陰で時間が押してることに気付けた。 今頃プロデューサーは車の中でハンドルを指先で叩いている頃だろう。
矢継ぎ早に必要なものだけ抱えてレジへ持っていくついで、何の気無しに外の様子を窺った。

以下略



4:1[saga]
2014/10/10(金) 23:08:51.04 ID:M6pjPsFx0

「……………………」

何故だか気になってしまって、買い物を済ませてすぐに外へ出た。
腕時計で時間を確認。 余裕は無いが、少し言葉を交わすだけだ。
以下略



5:1[saga]
2014/10/10(金) 23:09:23.11 ID:M6pjPsFx0

「どうしてずっと見てるのかなぁって」

ずっと見てる所を見られているほどずっと見ていたのか、とクリクリした瞳をより大きく見開く。

以下略



6:1[saga]
2014/10/10(金) 23:10:18.05 ID:M6pjPsFx0

・ ・ ・ ・ ・


それから数日が経ったときの事だろうか。
以下略



7:1[saga]
2014/10/10(金) 23:11:47.01 ID:M6pjPsFx0

「あはは、そんなに怖がらないで欲しいかな。 自分はただ君とお話したいだけなんだ」

少女は依然警戒を解かず、顔を強張らせている。

以下略



8:1[saga]
2014/10/10(金) 23:12:23.17 ID:M6pjPsFx0

期待を裏切るようで悪いが、このままひた隠しにしても少女に申し訳無い。
紙袋から布や糸を取り出して、良く見えるように少女に突き出す。

「これ?」
以下略



9:1[saga]
2014/10/10(金) 23:13:23.55 ID:M6pjPsFx0

「もちろん!! この糸を何本も何本も一緒にしたら、どんどん広がって服になっていくんさー!!」

自信満々に答えると、その言葉に嘘偽り無い事を感じ取ったのか目の色を変えた。

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10:1[saga]
2014/10/10(金) 23:14:23.94 ID:M6pjPsFx0

「…………………………どうかした?」

少女はもじもじと、両手を合わせて何やら言いにくそうにしている。
もう一度少女が口を開くまでそれほどの時間は無かった。
以下略



11:1[saga]
2014/10/10(金) 23:15:10.00 ID:M6pjPsFx0

この少女は、見ることで自分を満足させようと。
好きなように欲しい物を求める事の出来ない、貧しい家に生まれた自分に、
心の中ではドレスに身を包んで、舞踏会へ行っても恥ずかしくない姿になったと錯覚させているのだ。
自分がお洒落を出来ない代わりに。
以下略



12:1[saga]
2014/10/10(金) 23:16:13.30 ID:M6pjPsFx0

「…………ねぇ、服作ってあげよっか」

「…………え?」

以下略



13:1[saga]
2014/10/10(金) 23:16:53.70 ID:M6pjPsFx0

「そんなの要らない。 ただ自分が、プレゼントしてあげたいだけ」

他者から見れば、自分のこの行いは憐れみから出た物に見えるだろう。

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14:1[saga]
2014/10/10(金) 23:17:29.65 ID:M6pjPsFx0

「そっか! じゃあ、どんなの作って欲しい? あ、ドレスとかは流石に無理かなぁ」

「えっと…………。 さっきおねえちゃんが言ってたの」

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15:1[saga]
2014/10/10(金) 23:18:18.71 ID:M6pjPsFx0

・ ・ ・ ・ ・

 
セーターを作るのに手間は必要無い。
以下略



16:1[saga]
2014/10/10(金) 23:19:29.91 ID:M6pjPsFx0

次に行った作業は、毛糸の厳選だった。
作るという意気込みを更なる意欲に繋げる為には、素材もそれなりの物を選ばなくてはならない。
誰かの為に作るとなると尚更だ。

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17:1[saga]
2014/10/10(金) 23:20:19.99 ID:M6pjPsFx0

ワンピースの上に着る事も出来、カジュアルな着こなし方になる。
あの地味目なワンピースを彩る為に、少しばかりの装飾も混ぜるといった工夫も忘れない。

しかしそれではファッションとして機能するだけであって、これからの季節に対応出来るとは言い難い。
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18:1[saga]
2014/10/10(金) 23:21:27.69 ID:M6pjPsFx0

・ ・ ・ ・ ・


「じゃん、これなーんだ?」
以下略



19:1[saga]
2014/10/10(金) 23:22:38.74 ID:M6pjPsFx0

「うわぁ…………!!」

オレンジを基調にし、白の毛糸で作った花のモチーフを各所にあしらったチュニック。
編み目の隙間を出来るだけ埋め、防寒対策もそれなりに機能した出来栄えになった。
以下略



20:1[saga]
2014/10/10(金) 23:23:08.01 ID:M6pjPsFx0

「あぁぁもう、ほら落ち着いて!」

着させるのを手伝うと、先程までの悪戦苦闘はなんだったのか。
あっという間に腕は肩口を抜け、見事お洒落に成功した。
以下略



21:1[saga]
2014/10/10(金) 23:23:47.17 ID:M6pjPsFx0

きっと飛び跳ね始めるんだろう、いつもの事だ驚きはしない。
驚きはしないが、慣れてしまうほど少女と一緒に居た時間が多かった、という点には驚いてしまう。
それに気を取られて、少女のタックルに気付くことが出来なかった。

以下略



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