過去ログ - 裕子「特別なことができるなら」
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1: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:16:02.20 ID:jzgcTAa+0
【モバマス・デレステSS】です
※注意事項
・ユッコのPが女性、地の文あり
・上記のうち一つでもダメな人はブラウザバックを

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(さいきっく? なにを言っているんだ裕子)

(夢でも見たのよきっと)

裕子(違う……私は……!)

流れていく景色。浮かんでは消えていく人々。見知った顔も、見慣れぬ顔もそこにはあって。

(あの子頭おかしいんじゃあないか?)

(親はどこにいるのかしら……)

裕子(信じて、私は本当に……!)

叫びは言葉にならず、自分を見ていた人々は次々に顔を背けて去っていく。

裕子(待って、お願い! 私は、私は……!)

手を伸ばしても距離は開くばかりで、1人その場に残されていく。誰もこちらを見もしない。
自分は狂ってしまったのか、それとも幻を見ているだけなのか。

裕子(私は……!)

(大丈夫)

その時、後ろから声が聞こえた。それはとても安心できる声で、その人物が誰かは容易に想像が出来る。

裕子(……ッ!)

(私は、ユッコを信じてる)

温かみのある言葉と気配。それを感じた少女は嬉しそうに後ろを振り向いて――。


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2: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:16:49.81 ID:jzgcTAa+0

裕子「――ハッ!?」

不思議な夢を見ていた堀裕子は、そこで目を覚まし、状況を飲み込めないのか目をパチクリとさせながら天井を見つめた。

以下略



3: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:17:49.54 ID:jzgcTAa+0

裕子「ふぇ……?」

聞き慣れた声に思わず顔を上げた裕子は、目の前でドアを開けて固まっているスーツを着た
妙齢の女性の姿を確認すると、すぐさま破顔し飛び上がった。
以下略



4: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:18:45.97 ID:jzgcTAa+0

裕子P「ここはちひろさんが懇意にしている病院よ。ユッコはアイドルだから下手に普通の病院に入院させたら騒ぎになるからって」

裕子「入院!? じゃあやっぱり私、プロデューサーを助けた後鉄骨に……!」

以下略



5: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:20:34.65 ID:jzgcTAa+0

裕子P「あ、それはだめ」

裕子「あれ?」

以下略



6: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:22:40.33 ID:jzgcTAa+0

裕子(2日も眠ってたなんて信じられないけど……プロデューサーのことだから本当のことだろうし、まずいなぁ……ん?)

さらに見上げていた天井すらも透かして外の青空とそこを飛ぶ小鳥の姿を見たユッコは、
ここでやっと自分の視界の異常に気付いて身体を起き上がらせる。
以下略



7: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:24:00.60 ID:jzgcTAa+0

ちひろ「――まぁ、言いつけを守らなかったのはこの際不問としましょう。一度なら誰だって間違えますよ」

裕子「うぅ……」

以下略



8: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:25:26.06 ID:jzgcTAa+0

医者「人間の脳というのは素晴らしい。研究すればするほど脳とはまさに宇宙のようなものだと私は思うのです」

裕子「はぁ」

以下略



9: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:27:26.50 ID:jzgcTAa+0

医者「そちらではない! 先ほどの爆発を引き起こしベッドをそのようにしたキミだ裕子さん! キミこそが人類の可能性なのだっ!」

まるで子供のようにはしゃぐ医者に対して、裕子もプロデューサーも困惑した表情で見つめ合う。突然人類の可能性などと
言われてもピンと来る人間はそうはいないだろう。けれど喜ぶ医者はさらに続ける。
以下略



10: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:28:36.47 ID:jzgcTAa+0

裕子「エスパーユッコの活躍を広げるなら、この力はむしろ積極的に使っていくべきです!」

裕子P「で、でも、さっき扉を爆発させたり、ベッドを……」

以下略



11: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:29:49.92 ID:jzgcTAa+0

思いがけない提案に目を見開いくプロデューサーであったが、ここで裕子と初めて会った時に交わした言葉を思い出す。

裕子P(そうだ……私は、なにがあってもユッコを信じるって……)

以下略



12: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:31:14.67 ID:jzgcTAa+0

裕子P「……とりあえず、まずはユッコの退院手続をしないとね」

裕子「あ、まだ入院中扱いなんですね……でも退院すればこっちのものです! なにからしますか!? お仕事、レッスン? それとも!」

以下略



13: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:33:08.82 ID:jzgcTAa+0

――四ヶ月後。ラスベガスのベラージオホテル前にある湖の周辺には多くの人々が詰めかけていた。

「おい、そろそろ時間だぞ!」

以下略



14: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:35:43.40 ID:jzgcTAa+0

あちこちから悲鳴と歓声が上がる中、少女の身体は重力に従って落下していく。スポットライトはそれを忠実に追いかけ、
このまま一つの悲惨な肉塊が出来るまでその姿を照らし続けるのではないかと、少女の生のショーを初めて見に来た
観客達が思い始めた瞬間、突如としてスポットライトの光の中から少女の姿が消滅する。

以下略



15: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:37:42.84 ID:jzgcTAa+0

裕子『今日は暑いですから、まずは皆様涼しくなってもらいましょう!』

そう言いながら裕子が湖面を足で叩くと、周辺の水がせり上がり一つの形を作り出していく。それは水の女神のような
美しい人型になると、意志があるかのように振る舞い、観客たちに腕を振っていく。
以下略



16: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:39:05.19 ID:jzgcTAa+0

「3ー!」

裕子『むむ……』

以下略



17: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:40:38.31 ID:jzgcTAa+0

(((仕掛けがどっかにあると思うんだがな)))

(((あとでサインもらいたい……)))

以下略



18: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:42:27.06 ID:jzgcTAa+0

裕子P「――ガハッ!?」

腹を殴られ気を失っていたプロデューサーは、蹴り飛ばされたことで再び意識を取り戻す。

以下略



19: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:45:39.09 ID:jzgcTAa+0

裕子P[ねぇ、ちょっといいかしら]

[……なんだ]

以下略



20: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:49:10.27 ID:jzgcTAa+0

裕子P(ユッコどうして……ショーは……!)

予定では未だ裕子のショーの最中であり、それが終わるまでは戻ってくるはずがないと信じていたプロデューサーは、
目の前で銃撃を浴びる裕子がショーを放棄してきたことに心を痛める。
以下略



21: ◆R4LxbbyKhE[saga]
2016/09/10(土) 21:51:55.48 ID:jzgcTAa+0

【ひ……】

襲撃者達は皆これからなにが起きるのかわからない恐怖に襲われるも、いつの間にか裕子のサイキックによって
足を動かすことを封じられており、目の前で出来上がっていく謎の物体が恐ろしいのに、誰も逃げ出すことが出来ない。
以下略



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