過去ログ - とある少女の聖誕捧呈 (クリスマス・プレゼント)
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:15:46.09 ID:HqZl913B0
禁書SSです
黒子の一人称は通常『わたくし』ですが、ひらがな表記だと読み難いので
漢字表記で『私(わたくし)』としています。ご了承ください

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:16:44.74 ID:HqZl913Bo
「はぁ…… 不幸…… ですの」

風紀委員である事を示す腕章を腕に誂え、少女は街行く人を横目にそう小さく零した

今日はとある聖人の誕生日、時刻は夕刻、ともすると、一年で最も活気付き
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:17:19.74 ID:HqZl913Bo
ただ、少女がフラストレーションを感じる理由はそれだけではない
少女の敬愛するお姉様は、とあるツンツン頭の類人猿と遭遇すべく、朝から街を出歩いている
つまり、まかり間違えば、愛しのお姉様と憎き類人猿は今頃デートと洒落込んでいる可能性すら在るということだ

それは少女にとって最悪の事態で在り、絶対に阻止せねば為らない事態にも関わらず
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/22(日) 19:18:09.10 ID:HqZl913B0
と、そこに

『白井さーん』

少女の耳におっとりとした声が届く
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/22(日) 19:18:38.27 ID:HqZl913B0
「ジャッジメントですの!!」

突如虚空から顕れた少女は、身分の証明と威嚇の為、開口一番そう声を張り上げた

本来なら突如顕れた風紀委員にスキルアウト共は動揺の声を洩らすものだが
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:19:13.15 ID:HqZl913Bo
一方、突然現れた少女にそんな台詞を吐かれた少年は

「……上条さんと会うだけでそんなにピンチですかそうですか」

そう、何だかお疲れ気味に、少女へ言葉を返す
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:19:53.48 ID:HqZl913Bo
「で?」

「……で? っと言われてもなぁ」

「だから一体何が起こったか聴いてるんですの。ついに脳までお猿さんに退化してしまわれたんですの?」
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/22(日) 19:20:40.11 ID:HqZl913Bo
「つまり、そのお嬢さんの鞄がそこでグースカ寝ている男性に引ったくりに遇い、それを偶々通り掛かった類人え…… 」

「……上条さんが取り返し、ついでに無力化もさせた…… という事ですのね?」

「正確には、そこの横路から出て来た上条さんと、逃走して来たそいつが衝突して、そいつだけ気絶した、なんですけどね 」
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/12/22(日) 19:21:16.25 ID:HqZl913Bo
「では調書を作成する為、最寄りの警備員支部までご同行頂きたいのですが」

「構いませんが…… 時間の方は……?」

「ご心配には及びませんわ、簡単な書類に記入して頂ければ終わりですの」
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:21:56.16 ID:HqZl913Bo
「はあ?」

「と! とっ! 殿方っ! お姉様はどうしたんですの?!」

「はあ? お姉様って…… 御坂の事だよな?」
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:22:57.80 ID:HqZl913Bo
「……これは酷い」

「下手に暴れて余罪が付くよりかは、コチラの方が余程当人の為になりますの」

「ああ、そういう考え方も在るのか…… なぁ……?」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:24:43.37 ID:HqZl913Bo
「良いお返事ですの」

「では」

そう言って少女は女性と寝こけた男性に手を伸ばし転移の準備に入る
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:25:16.04 ID:HqZl913Bo
一方、お礼を言われた少年は若干照れながらも

「いや、だから、お礼を言われる様な事なんて……」

そう、謙遜、と言うべきか本音と言うべきか、そんな事を口にする
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:26:00.61 ID:HqZl913Bo
「……もう、よろしいですの?」

声こそ平静を保ってはいるが、内心苛ついていた。何故苛ついているのかは、少女自身にも分からなからない

きっと、それが分かる様に成るのには、もう暫く時間が掛かる…… のかもしれない
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:28:02.16 ID:HqZl913Bo
「お待致しましたわ」

街行く量産型バカップルを眺め、なんだかアンニュイな気分に陥っていた少年の背中に声が掛かった
少年は振り向き声の発信者を認める

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:28:44.56 ID:HqZl913Bo
「だから上条さんは純然たる霊長類ヒト科のホモサピエンスだっつの ……ん? 奢ってくれんの?」

「だからそう申してるじゃありませんの」

「んー、でもいいって、別に奢って貰う様な事してないし」
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:29:24.21 ID:HqZl913Bo
そして少年にお茶を差し出す

少年は少女のその行為の真意を図りかね、少女を見遣る
そんな少年を余所に、少女は芝居がかった口調で

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:30:02.41 ID:HqZl913Bo
「……ふぅ、なんで缶飲料一つ渡すのに、ここまで手間取らなくてはならないんですの? ホントに」

ひとしきり笑った少女は、若干脱力感を漂わせそんな台詞を吐きつつ、缶のプルトップを開け、紅茶を口にする

少年もまた
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:31:50.55 ID:HqZl913Bo
そう言って軽く笑みを浮かべる
軽口こそ叩いてはいるが、少女は少年のそんな性癖を既に知っていた
少年はこれまでに数多の事件事故に首を突っ込み解決し
少女も風紀委員として少年に協力、 あるいは事後処理を数多くこなしてきた

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:32:44.18 ID:HqZl913Bo
「まぁ、恩着せがましく功を語る方に比べれば、殿方の方が遥かに好感が持てる事は確かでしょうが
それでも、ある程度は厚意を受け入れる事も大切だと、具申致しますわ」

「うーん、そうなんだろうけどさ」

以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/12/22(日) 19:33:11.17 ID:HqZl913Bo
「ん? ああ、わりぃわりぃ、ちょっと考え事。白井が何かしたとかじゃないからさ」

「だからそんな顔はすんなって」

そう言って少年は少女の頭を優しく撫でる
以下略



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