過去ログ - 友人とDTBのリレー小説書いたったwwww
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1:WM
2012/03/15(木) 20:06:57.54 ID:tm1H51fco
……『契約者』と呼ばれる超能力者が公に公表されてから数年の時が経った

それと同時に偽物の空が認知され、人々の生活が大きく変わり少年達は皆超能力というまるで漫画のような力に憧れ、大人達は、自らが合理的主義を掲げる感情を持たぬ人間……否、機械になることを恐れた

人外とも言える力を持つ能力者の種は三種類……契約者とドール、そしてモラトリアム
その三種類だった

そう、三種類――『だった』

偽物の空に一つの星が輝いたその日、薄橙色の月が浮かんだその日から――
感情を『持つ』契約者、『エモーション』と呼ばれる存在が、生まれたのだ

数年前に起きたゲート爆破事件、通称『トーキョーエクスプロージョン』を境に対契約者の兵器開発が進んだが、彼ら『エモーション』達にはその一切の努力が無駄となった

エモーション達に兵器が効かないと言う訳ではない――むしろ、『効き過ぎる』のだ

開発されたそれらを受け止めたエモーション達はたちまち――たとえその兵器の規模に関わらず――蒸発してしまう

ドロドロに溶け、肉という肉が沸騰したかの様に膨れ上がり、破裂し……最後には蒸気を吹きながら文字通りに蒸発する

当然、ありとあらゆる団体から非難が殺到し、その兵器の使用が制限されーー人類は、能力者と一般人とに見事に二分されたのだ

そして本州最西端のY県にーー『ありとあらゆる生物を拒絶する領域』が生まれ、それに伴うようにして、巨大な壁が建造された

そのY県の臨海部、人口30万人ほどの街、S市ーーの街道に建つ一つの雑居ビルの二階で……今日もまた、電話は鳴る

ルルルルルーー…

ガチャッ

「はいもしもしこちら『なんでも屋釘宮』ですけどーー」

そう、ぼさついた黒髪を掻きながら、一人の青年が電話――昔ながらの黒電話だが――を取る
「……ああ、ハヤトか」

「その名で呼ぶんじゃねぇ?はいはい分かったよ……それで、お前が掛けてくるってコトは」
「……あー、やっぱり」

はぁ、と男はため息を付き、イオ○で買った安物のチェアにもたれ掛かる
デスクの上に無造作に置かれた左手にはボールペンが握られており、くるくると回転を続けていた

「で、ターゲットは?……E(エモーション)が1人、路地裏で喧嘩中に発現、喧嘩相手をそのまま殺った後、興奮状態のまま近くを通った女子高生を人質に取り廃ビルに立てこもり中、と」

窓からは月明かりが差し込んでいて、綺麗な満月が顔をのぞかせている

「……らしいぞ、香月」

そう彼が声を掛けた先に、黒髪ショートヘアの端整な顔立ちの女が立っている

「今月に入ってこれで30件目……頭が痛くなる」

女の口から発せられたため息混じりの声は凛としていて、触れれば切れそうな鋭さを秘めていた

「先月に比べたら少ない方だ……もう一件の方は頼んだぞ」

「了解……お前、なんだその嬉しそうな顔は?」


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2:WM[sage]
2012/03/15(木) 20:07:29.24 ID:tm1H51fco

「……え?俺そんな顔してっか?」

「思いっきりにやけてるぞ……大方私に仕事を押し付けられて嬉しいんだろう?」

以下略



3:FY[sage]
2012/03/15(木) 20:09:21.86 ID:tm1H51fco
「だりぃ…」

俺は偽物の空を仰ぎ見ながら歩道を歩いていた。

「晩飯の食材がないなんて…」
以下略



4:FY[sage]
2012/03/15(木) 20:11:14.47 ID:tm1H51fco
「ひはっ……ひはっ……」

男は、焦っていた

額からは大粒の汗が流れ、呼吸がうまくいかない、手が震え、その腕で女を抱き寄せ、そのこめかみに重厚な鈍い輝きを放つーー
以下略



5:FY[sage]
2012/03/15(木) 20:12:12.44 ID:tm1H51fco
『対価』……契約者達が能力を使う代償行う行動……

それは例えば自分の指を折ったり、誰か他人の顔を舐めたり、猫耳を付けなければならなかったり……若返ったりする……それが、対価

「だだだだまれっ!お、お前はただおとなしくしてればいいっ!」
以下略



6:FY[sage]
2012/03/15(木) 20:13:43.28 ID:tm1H51fco
>>4-5名前訂正 FY→WM

「ふぅ…食った食った。」

俺は晩飯を平らげ一息つく。
以下略



7:wm[sage]
2012/03/15(木) 20:17:12.55 ID:tm1H51fco
「釘宮キョウ、名前は覚えなくてーー結構だ」

物音もなく開かれた扉の奥にはぼさぼさの髪の男が立っていた

「っ……ひっ……!」
以下略



8:WM !ninja[sage]
2012/03/15(木) 20:18:08.05 ID:tm1H51fco
ドシュッ!!

釘宮の右ストレートが、顔面を粉砕せんと男に迫る
有無を言わせぬスピードで、何の躊躇いもなく放たれたそれが、近づく

以下略



9:WM[sage]
2012/03/15(木) 20:19:03.55 ID:tm1H51fco

「ううう動くなっ!この女がどうなってもいいのか!?」


あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
以下略



10:WM[sage]
2012/03/15(木) 20:19:28.09 ID:tm1H51fco

ガオン!!

ーーーことは出来なかった

以下略



11:FY[sage]
2012/03/15(木) 20:21:20.84 ID:tm1H51fco
「釘宮キョウ、ねぇ…」

俺は(一応)恩人であるオッサンに頭を下げる。

「えっと…その…助けてくれて…サンキュー。」
以下略



12:FY[sage]
2012/03/15(木) 20:22:01.21 ID:tm1H51fco
(アラーム音)

アラームが鳴って、俺は目覚めた。

(何か寝足りない…)
以下略



13:WM
2012/03/15(木) 20:22:47.78 ID:tm1H51fco
「俺は子供(ガキ)じゃねえ!」

防寒着を着る少年、水嶋尚斗がぼさぼさ頭の男、釘宮キョウに向かって叫ぶ

「……はいはいわかったからさっさと帰んな」
以下略



14:WM[sage]
2012/03/15(木) 20:23:16.07 ID:tm1H51fco

そう言うと、黒井は踵を返す。しばらくした後に車のエンジンの様な音が聞こえ、赤いライトと共に遠くへ過ぎ去って行った

「さて、と、帰りますーー」

以下略



15:FY[sage]
2012/03/15(木) 20:42:19.83 ID:tm1H51fco
休日の朝早くから大学へ出るのは複雑な気分だった。

「着いた…」

俺はいつもよりダルい道のりをやっとのことで乗り越え大学に着く。
以下略



16:FY[sage]
2012/03/15(木) 20:42:51.08 ID:tm1H51fco

俺の目を真っ直ぐ見ながら言う。

「はぁ…分かったよ…」

以下略



17:FY[sage]
2012/03/15(木) 20:43:27.74 ID:tm1H51fco


時間は経ち、文化祭の用意が始まり出した頃

俺はなぜかメイド服を着ていた。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/03/16(金) 05:52:15.11 ID:SHZQ+gHfo
DTBとはさすがだな!!

乙!!


19:WM
2012/03/16(金) 09:59:11.56 ID:xT2ztyWIo
「はぁ……」

男、釘宮キョウはとても憂鬱だった

ため息を付く彼の出で立ちは薄いライトブルーの作業着と帽子というもので、手には黄色の木製モップが握られていた
以下略



20:WM[sage]
2012/03/16(金) 09:59:39.77 ID:xT2ztyWIo

「しっかし……」

モップとバケツを抱えながら歩く彼は、大学内に溢れる人々を不思議そうに見ていた

以下略



21:WM[sage]
2012/03/16(金) 10:00:40.84 ID:xT2ztyWIo

「うん!私は春風エリカ!よろしくね!オジサン!」

「はいよろしく……あと俺はまだ27だ、おじさんはやめてくれ」

以下略



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