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【剣と魔法と】ここだけ世界の境界線★24【光線銃】

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682 :ジョシュア・アーリントン ◆4J0Z/LKX/o [saga]:2019/05/20(月) 23:03:40.96 ID:5paCc1Pz0
>>681
「ん、んしょ……」
「ふぅ……」

ぐっすりと寝入るイムカの身体の向こうから、ひょいっと小さな手が伸びる。
肋骨の一番下辺りを掴み、そこを手掛かりに彼女の上へと乗り、覆い被さる少女の姿。
少女はそのまま寝心地の良さそうな豊満な胸に頬を埋め、よだれを垂らしながらいびきをかきはじめる。

「くかーっ」

イムカの体細胞とグリードの偶然の融合によって作られた生体兵器であるニュクスは、彼女を母と慕っている。
素体であるイムカ自身も不器用ながらその期待に応えようとしている節があるが。

「…………」

その様子を黙って見守っていたジョシュアだけは、ニュクスの将来に懐疑的な眼差しを向けている。
HEXAの庇護下にある彼女が将来的に越境者にとって大きなリスクにならないか。それが気がかりなのだ。
今となっては無垢な彼女に引き金を引く気も起きないが、初めての邂逅の場、あそこで始末してしまった方が良かったのではないか。
そんな考えさえ頭をよぎることがある。同族たるジョシュアには、彼女から底知れぬなにかを感じるのだ。
もっとも、イムカの方はHEXAからニュクスを引き離すことによってその問題を解決しようとしているようだが。

ジョシュアは二人の隣に腰掛けると、ニュクスの頬とイムカの金糸の髪を撫でようと手を伸ばす。
そのまま何事もなければ暖かな彼の手が二人を撫で、そのままするりと抜けて行くだろう。
数多の命を奪ってきたこの右手で、なにかを守れれば良いが。
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