過去ログ - キョン「ペルソナ!」 アイギス「FESであります!」
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1:名無しNIPPER
2014/12/31(水) 18:00:03.88 ID:gIGEqEoto
はじめに。

このSSは、
キョン「ペルソナ!」
というスレタイで、以前VIPで投稿したSSのリメイクとなっておるクマ。
でも、元のを読んでなくても楽しめるように書いてあるので、安心して読むがよいクマよー

予定では、二日に分けて投下する予定クマ。
付き合える人は付き合ってくれるとクマが喜ぶクマよー。

ほいじゃ、始まり始まり〜

SSWiki : ss.vip2ch.com



2:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:01:23.39 ID:gIGEqEoto

突然だが。皆さんは、宿題用のノートと自分の身の安全、どちらがより大切だろうか?

おそらく、世の中の誰もが、こんな質問を提示するやつの精神構造を訝しむことだろう。
自分の身を危険に晒してまで、宿題のノートの確保に走るなんてやつが居るわけもない。
以下略



3:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:02:32.72 ID:gIGEqEoto

―――そもそもの事の起こりは、一昨日のことだった。
その日、俺はいつもよりも重たい疲労を抱えていた。
なぜ疲れたのかは詳しく覚えていないが、俺の疲労とはだいたいにして放課後に膨れ上がる。おそらくその日もそうだったんだろうと思う。
やけに遠く感じる帰路を辿り、自宅に帰り着いたのが午後六時。それから、夕食をとり、二十分ほどかけて入浴し、寝巻きに着替えた頃には、俺はもう眠気の使徒となっていた。
以下略



4:名無しNIPPER[sage]
2014/12/31(水) 18:03:49.54 ID:y+/EG13WO
面白そう期待


5:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:03:54.51 ID:gIGEqEoto
壁に掛けた時計に視線を向けると、室内をほのかに照らす月光の中で、秒針と短針が、仲良く真上を指していた。
零時ジャスト。眠っていたのは、三時間半ほどか。
それにしても、寒い。半袖の寝巻きだけでは、鳥肌が立つほどに。
寝なおすにしても、何か羽織るものはないだろうか。俺は暗がりの中で目を細め、室内を見回し―――気づく。

以下略



6:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:04:42.68 ID:gIGEqEoto

……トイレ行こう。

ベッドから腰を上げ、部屋を出る。ドアノブが、奇妙なほど冷たく感じた。
薄暗い中、階段をゆっくりと降り、すぐ正面のドアへ……
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:05:43.75 ID:gIGEqEoto

「お前は『鍵』なのだ」

声がした。
低く、滑り気を帯びた、男の声だ。
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:06:42.39 ID:gIGEqEoto

「お前の武運を祈ろう」

再び、男の声がして、俺は意識を、階上の男に向ける。
男が、くい。と、左手を持ち上げ、
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:07:48.55 ID:gIGEqEoto

「キョンくんもトイレー?」

「いや……お前……」

以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:08:52.56 ID:gIGEqEoto

「ねー、トイレ、先いい?」

「あ、ああ」

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:09:48.19 ID:gIGEqEoto



………

以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:10:58.72 ID:gIGEqEoto



………

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:12:25.62 ID:gIGEqEoto
室内を見回してみると、柩はデスクの前のそれひとつだけではなかった。
これまで見てきた二体と全く同じ、夜の闇の色の立方体が、ちょうど窓際に位置するダブルベッドの上に、もう一体。
どうやら、『こっち』は父親のほうで、既に寝入っていたようだ。
頭痛を覚えた俺は、こめかみを押さえながら、出来るだけ音を立てないようにドアを閉め、ひとつため息をついた。

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:14:30.41 ID:gIGEqEoto
爆発とか、しないだろうな。
一瞬、近づくのを躊躇した。コチコチ言っているのは、時限爆弾のカウントダウンのそれではないだろうかという考えが浮かぶ。
しかし、その物体は言わば手がかりだ。この際限のない理解不能膠着状態を打破し得る、キーアイテムなのかもしれない。
ええい、ままよ。
思い切って近づき、それを手に取る。俺が思っていた以上に重く、冷たい手触りがした。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:15:58.54 ID:gIGEqEoto
手の中の時計が放つものとは別に、秒針が時を刻む音が聞こえて、その音のした方向を見る。
壁の時計が、息を吹き返したように、時間を刻んでいた。時刻は、零時を回り始めてから、ほんの一分弱。
窓の外には、あの漆黒の空ではない、やや曇った夜の空が広がっている。
何処か遠くから、犬の鳴き声が聞こえる。当たり前にある、現実の夜の喧騒だ。
大気は温く、じっとりと湿気を帯びている。
以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:17:25.74 ID:gIGEqEoto



………

以下略



17:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:18:41.76 ID:gIGEqEoto

「……日本史?」

がば。と、上体を起こし、脳裏に浮かんだその単語をつぶやく。
確か、俺は一昨日、四科目も同時に出された宿題を前に、頭部に痛みを覚えたという記憶があった。
以下略



18:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:20:10.43 ID:gIGEqEoto



………

以下略



19:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:21:06.79 ID:gIGEqEoto
まず、聞こえてきたのは、地鳴りだった。
大地から何かがせり上がってくるかのような、重く、巨大な地鳴り。

「なっ……何だっ!?」

以下略



20:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:24:26.50 ID:gIGEqEoto

「ここは……」

ぼやけた全身の感覚を、ゆっくりと慣らしながら、体を起こす。
視線を下に向けると、自分が、冷たいリノリウムの床の上に倒れていた事が分かる。
以下略



21:名無しNIPPER[saga]
2014/12/31(水) 18:26:30.31 ID:gIGEqEoto

「何階だよ、ここ……」

俺の知る北高に、こんな展望台のような眺めを楽しめる場所はない。
現状が、帰る帰らないなんてレベルじゃないということが、ようやく理解できた。
以下略



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