【舞台を焦がせ】能力者スレ【炎を燃やせ】

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33 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [saga]:2018/04/14(土) 20:18:30.88 ID:FerMN9GG0
【繁華街――路地裏】
【ひどく細い道だった。店と店の間、いろいろな配管が張り巡らされた壁は、本当にすぐそばにあり】
【食べ物屋の換気扇からは真っ黒い脂汚れが垂れて壁を汚していた、ぐるぐる回る換気扇からはいろいろな食べ物の匂いが無尽蔵かと思うほどに溢れて】

………………、繋がらない。

【その道の入り口――入り口というべきだろうか、とかく、賑わう道から一歩分踏み込んだ場所。そこに一つ人影があった、狭い道を立って塞ぎ】
【長いこと携帯電話を弄っていたのだけど――もし誰かがこの"女"を眺めていたなら。指先での操作と電話をかけるのをほぼ交互に繰り返していて】
【呟きまで聞き取ったなら――おそらく誰かにずっと連絡を付けようとしているようなのだが、ひどく顰められた顔を見れば分かるだろう、全く連絡がつかないらしい】

【耳から離した携帯からは特に特徴のない女の声、ありふれた、「現在電話に出ることが出来ません」のメッセージがかすかに聞こえる、女が画面を睨む間にも話は進んで】
【やがてピーという電子音、そののちに静かになる。――そこからさらにたっぷり数秒ほどそのまま過ごした、女は。やがてどこかためらうように、もう一度、耳元に当て】

……あの、鈴音さん? 用事、は特にないのですけど――、……その、連絡いただけませんか、天音さんも、気にしていますから、……。
…………――それだけ、です、何度も、すみませんでした。

【――黒猫と同じ髪色の女だった。話す声は猫撫で声みたいに甘たるい声、化粧で彩った顔を、それでも心配そうにかたどって】
【いやに白すぎる肌に鮮やかな青りんご色の瞳。どこか猫の目に似てつんと釣った眼――が、再び降ろした携帯の画面を見つめている。通話終了のボタンを、そっと押して】
【画面も消して、薄手のコートのポケットに落としこむ。その下の服装は灰色のニットワンピース、それから、薄手の黒いストッキング。足元は、かかとの高いヒールで】
【まだ年若い女――それでも猥雑で不衛生で不健康な繁華街に、どこかよく似合っていた。はあとひときわ大きなため息、薄く眉間にしわを寄せて】

【仕事をする気も失せて。女はふらりと、細い道から姿を現す。だけど、全く別のことを考えていたせいだろうか、視界は狭く、往来の動きさえ把握していない】
【ならば――誰かにぶつかってしまう可能性もあった。"相手"からしても――細い道から急に出てきた女だ。対処は不可能ではないけれど、少し、難しいかもしれなかった】
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