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【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】

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348 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage saga]:2019/07/12(金) 02:46:32.50 ID:W1mjTzlL0
>>347

――――――でも、パンなら、スクランブルエッグもいいな。くしゃくしゃのスクランブルエッグ。粉チーズを少しだけ入れてあげてもいいかも。それに、ケチャップをかけて――。
バターとお塩のトーストに挟んで食べたりするの。サラダのレタスをもらっちゃって、それからカリカリに焼いたベーコンも挟んじゃって。
……目玉焼きだと、挟めないでしょ? やろうと思えばできるけど。私は、半熟のやつが好きだから。……でも、少しだけふんわりした感じが残ってるトーストに、無理やりに挟んじゃって食べるのも、好き。
卵の黄身がね、ぼたぼたって垂れちゃうけど。それをね、パンの耳ですくって……。――ひとりの朝ごはんの時にしか、そんなの、できないけど。"かわいく"ないから……。

でも――、そんな風に、練乳を入れたコーヒーを飲む日は、目玉焼きから。底がちょっぴり硬いやつ。とろとろの黄身と、それから……少しだけ固まった黄身。どっちも食べられる、おいしいやつ。

【――はあーとちいちゃいため息が漏れた。おいしい紅茶をいただいたらなんだか朝ごはんを食べたくなっちゃったみたい、別にそんなにお腹が空いているわけでもないはずなのに、】
【そう、強いて言うなら、なんだか、朝ごはんって言う概念を摂取したい。――うんと爽やかな朝に食べたい。なんて言いつつ、うんと甘いコーヒーは徹夜明けだと身体は覚えている。そういう矛盾点】
【スクランブルエッグを挟むなら薄焼きでカリカリにしたトーストがいい。目玉焼きを挟むなら、もうちょっと分厚いトーストがいいな。そういうこと考えていると、あっという間にほんとの朝が来ちゃいそう、】

――――だけどね、ご飯の朝ごはんも好きなの。炊き立てのぴかぴかしたごはんでしょ、それから、お味噌汁と、お漬物と……。それだけでいいね。その代わりに、お味噌汁には具をいっぱい入れて。
ダシも自分で取っちゃうの、でもそんなに丁寧なやつじゃなくって。おかかも、煮干しも、そのまんま。具にしちゃってもいいような――。ああ、でも、目玉焼きも欲しいな。
ハムエッグと、お味噌汁と、ご飯と……。これからの時期ならきゅうりのお漬物。お茄子よりね、きゅうりが好きなの。それから……温かい緑茶。

【なのに話は終わらないんだから酷い話だった。――はーっと今度はもう少し大きなため息。パンの朝ごはんもいいけれど、ご飯の朝ごはんもいいよねって言いだしてしまう、なら】
【もしかしたら彼女は食いしん坊さんなのかもしれなかった。少し手の大きな男の人ならぐるっと掴んでしまえそうなぐらいに細い腰なのに、いろんなもの食べるの、きっと大好きに違いない】
【――――さんざん話してから笑って見せる、フィオがひっそりと決意したその瞬間のことだった。もしかしたら"わざと"なのかもしれない。けれど、人の心を読めるはずはないのだ、きっと、そう、だから、多分、偶然】

うん、ありがと――――――、……、や、ううん、ありがとう。
私のお料理も、いつか食べに来てね。酒場だから……、夜は、まあ、おじさんとかが多いけど――お酒なんて飲まなくっていいから。
ごはんだけ食べにおいで。――お店、風の国にあるの。UNITED TRIGGER。

【一瞬ためらうような沈黙は、――その裏側では、彼女は自分が"なに"を失敗したのか考えていたのだけれど、それをフィオが知る必要はきっとなかった、少なくとも、今、この時点では、確実に】
【これから先のことは分からないけれど。 笑ってみせる表情が翳らないなら、それが今の答えでいいんだろう。――ならば料理だって食べに来てほしい。ここからだと或いは遠いかもしれないけれど、】
【もしも機会があったなら。――――――伝える名前はどうにも"有名"なものではあったが。近頃とんと聞かぬ名でもあった。――そうして、出口まで送ってもらうなら、】

大丈夫だよ。フィオちゃんこそ、――今度は、買いすぎないように気を付けて。
それじゃあ、――、またね。ごちそうさまでした。天音ちゃんにもよろしくね。

【自分は大人だからと言外に述べた、――とはいえ見た目は大人ではないのだから、あんまり変わらないような気もしたけれど。冗談めかして言い置いたなら、外の空気にくるまれて】
【曇天の空模様を見上げる、――分厚い雲は黒いけれど、それが雨雲なのか夜の色なのかはよくわからなかった。それでも振り返る間際の表情、どちらにせよ、好意の色をしているなら、】

【――そうやって彼女は去っていくのだろう。だから空もそれを見送るみたいに、――結局、雨は降らないまま、次の日の朝は、うんと、うんと、晴れたらしい】

/おつかれさまでした!
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