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【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】

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20 : ◆rZ1XhuyZ7I [ saga]:2019/03/23(土) 18:29:56.76 ID:juD1R3Ct0
>>764


「氷の国軍上級大佐メルツェル≠ニいう、ロクな手合いでないという事は肯定しておくよ。」


                ―――メルツェル先生。


【現れたのは無機質な雰囲気を漂わせる存在だった。】
【絹のような腰まで伸びる白髪、機械で出来た二本の角のようなものが耳の上より伸びており】
【瞳はカメラのシャッターのように幾重にも層が重なっており金属的な光を放っている】
【ネイビーのロングスカート型軍服の上から銀色のマントを羽織っている長身の女性。】

【その姿を見て少年は感極まったような、悲しみのような、複雑な表情をしてから】
【何か言葉を発しようとするが、メルツェルと名乗った女性はそれを制して少女へと向き直る。】


「貴女方の求めるシステムは我々の目指すところにも含まれる。それに」
「ご存知の通り、先日の戦闘によって我が軍は大きなダメージを受けた。尤も私もアーカイブで見たのみだが」
「故にそこを補う戦力のためのコストはそれなりに出せるだろう、貴女が求める額かは分からないが。」


「ただ、今すぐにでもというのであればそのようなシステムを一つ知っている。」
「石板の中の老人達≠ェ織りなす巨大な経済システムをね。」


【メルツェルと名乗った女は機械音声のような声色で淡々と話す。】
【氷の国軍―――先日の櫻州≠ナの戦闘において魔導海軍に敗れ去ったのは記憶に新しい。】
【であれば、狡猾な少女はそんな負け犬の話など相手にしない可能性もあるが】
【さっきまで騒がしかった少年も背後ですっかりとおとなしくなっていた。】
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