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【枯れても走ることを】能力者スレ【命と呼べ】

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186 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします(不明なsoftbank) :2019/05/05(日) 20:16:01.07 ID:dzeJx68X0
>>185
【偶然で、ないとしたら。その先を語る言葉は無く、女はただただ射[ピーーー]ような視線で、天を衝く古塔を睨むばかり】
【それは明らかに、目撃者二人をまとめて闇に葬らんとする「第三者の存在」を警戒する振る舞いだったが──】


 その辺りは企業秘密というやつだ。まあ、縁があれば詳しく知る機会もあるだろうさ。


【ともあれ、相手に向き直ると、女は刃さながらの硬質な態度を少しばかり軟化させて】
【目を輝かせる彼女に対し、にやりと口の片端を歪め、唇に人差し指を当てて微笑してみせるのだった】


 ところで。質問ばかりというのも気が引けるが、お前の目当ては『あれ』なのか?
 だとしたら乗り掛かった船だ。差し支えなければ、私も──何を言っている?


【さて。ここで女は、眼前の彼女に対して一つの提案をする】
【それは端的に言うなれば、彼女の目的を「真相の追求」と仮定した助太刀の申し出だ。彼女が見立て通り無辜であろうと、下手人であろうと、ここでこの事態を見逃す選択だけは無い】
【そう考えての提案であったが──ふと、女は相手の言動に、何やら妙な違和感を覚える。それも、相当に抜き差しならない類の違和感をだ】


 箱、か?それも、組み木細工のような──ッ!?


【何やら顔を青くした彼女の視線の向く先を辿るようにして、女は『それ』を見やる。ぱっと見は単なる、何の変哲もない小箱だ】
【しかし、それが破壊された途端に周囲に重苦しい雰囲気が漂い始めたと見るや、女もまた盛大に顔を顰めた】
【塔より滲み出し、漂う靄のごときもの。それが何であるか──小箱が如何なるものであるか、粗方類推することができたが故の、苦渋の表情だった】


 ……殺しはしないが、私は見ての通りの人斬り包丁だ。怪我一つさせずに事を収めるなどと、安請け合いはできないぞ。

 まあ、一つだけ救いがあるとするならば──こういう類の『人でなし』を斬った経験も、無くはないという事ぐらいか……!!

【推定、人ならざるものに取り憑かれたと思しき相手に対し、女は脇差を抜刀して──ほんの一瞬、太刀に手を掛けようとして逡巡しつつも──同じく上段に構える】
【敢えてそちらへ一歩踏み込むと刀を掲げ、上段より振り下ろす一太刀を物打ちを外して刃の根元で受け止め、鍔迫り合いの態勢へ移行】
【左手を自剣の峰に添えて押し込み、じりじりと相手の耐性を崩そうと試みる】
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